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2008-7-13 年中休暇の人が、軍歌という歪んだ視点から書いた読書感想文

 以前掲示板で紹介していただいた、軍歌関連の本、届いていたので読み終えました。せっかくなので、感想文を書き散らしてみました。興味深い本を紹介していただいた方々、ありがとうございました。

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歌は波間によみがえれ(南條岳彦)

 「別れの磯千鳥」について。

 この歌謡は、(1)日米開戦前にハワイ生まれの日系人によって作曲され、(2)戦中は日系人部隊の間で歌われていたといわれ、(3)そして戦後は日本に輸入されてヒットした、という大変面白い背景を持っています。この本は、そんな歌の来歴を探ろうというもの。

 戦前につくられたものなので、厳密には軍歌ではありません。

 著者は地方のテレビ局の職員で、「別れの磯千鳥」に興味を持って、地道に調べてこの本を書いたようです。各地に飛んで現地取材する行動力はマスコミの人間ならではといったところでしょうか。引きこもりの私には想像もつきません。

 ただ、本の内容は「別れの磯千鳥」がメインというより、それを追った著者の取材記といった感じになっています。それゆえ、「〜に行ったが情報は得られなかった。」「次は〜に行って、〜と会った。」といった話が多く、純粋な「別れの磯千鳥」についての情報は本のページ数のわりには少ないです。学術書なら一章か一節でまとめられてしまいそう。

 なお、日系人部隊の純粋な軍歌については、英語版Wikipedia442部隊のページに列記してあります。

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フランス革命―祭典の図像学(立川孝一)

 大革命後、混乱する世相と権力の空洞化を受けて、次々に移り変わる権力者たちは革命の収束と拠るべき権威の示威を目的として数多の祭典を挙行しました。この本で扱われているのは、1789年の大革命勃発からロベスピエールの恐怖政治までの期間です。

 この本では祭典の様子が細かに描かれていて面白いのですが、革命歌についての言及は僅かです。例えば、68頁の「ああ、サ・イラ、ああ、サ・イラ!」、115頁の「ヴォルテールの賛歌」、あと場所は忘れましたが、「カルマニョールの歌」への言及もあったかと思います。

 さて、もっとも詳しく触れられている歌は、「最高存在への賛歌」でしょう(pp.242-245)。手元にあるCDを聴いてみましたが、どうやら違う歌のようです。CDは「Hymne de l'Etre Suprême(最高存在賛歌)、本の中で触れられているのは、原語表記はありませんが、おそらく「Hymne a l'Etre Supreme(最高存在への賛歌)ではないでしょうか。前置詞が微妙に違います。

 しかし紹介されているこの歌、なかなか過激で楽しいです。

「勝利の矛をおさめる前に/暴君の絶滅を我らは誓う。」

 日本はなぜかフランス革命の研究が異様に進んでいるらしいのですが、今度新書で「フランス革命と革命歌」なんていかがですか。

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ナショナリズム―名著でたどる日本思想入門(浅羽通明)

 本の内容は副題の通り。学術書だけではなく、漫画や大衆小説まで入っているのが特徴。ここでは、軍歌について触れている箇所について幾つかコメント。

 著者が軍歌好きを公言しているだけあって、あらゆるところに軍歌が顔を見せます。一番面白かったのは6章で「民族独立行動隊」の歌を取り上げているところ。軍歌というより労働歌ですけど、まあ細かいことは擱いておいて。

 この章では、『〈民主〉と〈愛国〉』を下敷きに、(1)「民族独立行動隊の歌」を例にとって、戦後復興期において左翼が「民族」という言葉を肯定的に扱っていたという事実を丁寧に追っていきます。そして(2)高度成長期に入ると、「民族」という言葉は左翼ではなく右翼によって利用される言葉になる、として、その例として「民族の歌」をあげています。私は、この章は思想歌についての章としても読めるのではないかと思いながら読みました。

 軍歌をあつかっているのは2章。(1)軍歌や唱歌は、近代国家にふさわしい価値観を植えつける装置、(2)ただ歌詞にリアリティのあった明治軍歌(「戦友」)と、リアリティの欠如した昭和軍歌(「露営の歌」)、小学唱歌といった区別ができる、と。そして章の最後に、軍歌や唱歌の担っていた価値の培養(徳性の涵養)は、戦後になるとアニソンが担うようになった、という指摘は興味深いですが、たった1節だけでは何ともいえません。まあ、本の主題から外れるので指摘にとどめるのは当然なんでしょうけど。

 しかし、それ故にこそ今度は「音楽でたどるナショナリズム」でも、出版されることを期待したいです。アニソンの中にも国民性があって・・・というような話は『愛と幻想の日本主義』でも見かけました。流行歌についてはすでに本が出てるんでしょうが、軍歌やアニソンの分析なんかが出た日には・・・「100万回注文したwwww」という感じになるに違いありません。

2008-7-8 本当の地獄はこれからだ・・・!

 帰国。

 日本暑いよ日本。東京はやはり人が多すぎますね。眩暈がします。何者かに追われているような気がするのは、きっといつもの精神疾患。

 あと、やたら駅などに警官が多いような気も。サミット開催の影響でしょうか。制服はいいね。リリンの生み出した(ry もちろん、セーラー服への注視も怠りませんでした。なぜなら、その制服もまた、特別な存在だからです。

-

 帰宅。

 まっさきに部屋に引きこもろうとした時、こう言われました。

 「あ、押入れの奥にあった変な服クリーニングに出しといたから。

 あと、変な旗も。」

 ・・・何それ?

 まあそれは兎も角、いざ、我が部屋よ!我が祖国よ!

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 そして遂に、自室到着。

 Wir kommen wieder!
 Wir kommen wieder!
 Wir komm


変な服と変な旗

              /\___/ヽ   ヽ
             /    ::::::::::::::::\ つ
            . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
            |  、_(o)_,:  _(o)_, :::|ぁぁ
.             |    ::<      .::|あぁ
             \  /( [三] )ヽ ::/ああ
             /`ー‐--‐‐―´\ぁあ

 なんという中学・高校時代の黒歴史。

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 お久しぶりです、みなさま。先日帰国しました。先ずはご挨拶までに。

 いろいろ資料の類を持ち帰ってきたので、当分読み込みなどをしてする予定です。軍歌関係は余りないですけども、可能な範囲で集めましたので徐々にサイトに反映されていきたいと思います。

 あと、以前から情報をいただいた書籍も届いていたので、これも更新していきます・・・といっても、放置しそうなので、今すこし弄ってみました。こんな調子でやって参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。

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