癈 人 日 乘 |
コメントなどあれば掲示板にでも。
2666年6月30日 Aut Otaku aut nihil |
| 最近小食で、一日二食しか摂りません。老衰というやつでしょうか。一日中部屋に篭っているので少なくとも夏バテではない筈です。 -
何この画像。どうみても鉤十字にしか見えないんですが。 |
2666年6月28日 地球が滅んでもいいから冷房温度下げてください |
| 最近道端に生えてる植物が気になります。名前とか学名とか生態とか。しかし立ち止まって観察などしたら即座に職務質問フラグがたちそうなので出来ません。そんな管理人です、こんにちは。(挨拶) - 蹴球の世界杯。前からいってたように全く興味ないんですが、国歌目当てのアクセスが異様に増えてるためどうしても今開催中である事を思い知らされます。見てみると今はこんな感じらしい。個人的には「ドイツ、イタリア、イングランド、フランス」の4箇国に勝ち進んでもらえると面白いんです。枢軸国対連合国。国歌もすべて掲載している事ですし。 - 読書メモ。最近だらだらと長くなりつつあったので簡潔を心がける。メモだし。 電波本。ヒトラーが権力を握れたのはロンギヌスの槍のおかげらしい。ヒトラー以外にも、ヒムラーは「聖槍(=ロンギヌスの槍のこと)騎士団」なる組織をつくっていたとか、それにハイドリヒが所属していたとか云々。聞いた事もないんですが。それ以外にも秘密組織として「トール騎士団」とかいう組織もあったらしい。ヒムラーやヘスならやりかねないけど、嘘だな。(笑) そしてドイツ敗北直前に槍は南極に輸送され、戦後しばらくしてナチ残党により再発掘、今は世界征服を狙って蠢動・・・のくだりは殆ど小説。いや完全に小説。著者の暴走ぶりに感服します。ナチとオカルトを絡めた本はいっぱい出てますし、虚構としては面白いんですがこの本は雑過ぎる。嘘も多すぎ・・・ていうか9割がた嘘。まあ訳者の紹介欄にある「UFO研究家」の文字が全てを物語っていますが。 - これは再読ですが、改めて面白い詩集だと思う。日本統治時代に朝鮮人が自国の詩を日本語に訳して出版したのがこの詩集の元です。 そういった事情から色々語ろうと思えば語れますが、何より目を見張るのはその完璧な日本語。下手な日本人の書いたものより、ちゃんとした日本語になってる。しかもただの訳ではなくて、詩としても読める文章水準。文体も文語風から口語風まで様々。外国人でも学習すれば綺麗な日本語が書けるという事ですね。勿論、漢文の素養があったという点は大きいでしょうけど。 ちなみに訳者の金素雲は白秋の門下にいたようです。そして戦後は日本語で活動していた反動から半島でかなり非難を受けたようで・・・色んな意味で「面白い」詩集だと思います。 |
2666年6月24日 蛮族は勝っても負けても騒ぐのか |
| ドイツ軍歌を中心に新音源を大量追加したのでいろいろ探してみて下さい。 - 未読本が200冊越えた事に最近気付いた。これはほぼ一年の読書量に相当するわけで・・・さすがにため過ぎたか。とかいいつつ、今日はヘブライ語の文法書を買ってきていたりするんですが。そして明日にはアマゾンから8冊本が届いたりとか。 あと卒論作成のために買った専門書が山になってる・・・どうしたものか・・・ - 読書メモ。今日は2冊。 いわゆるあんちょこ本。長い長い三国志を簡単にまとめた本。図版が豊富。便利ですけど、初学者にはどうかな・・・やはり初めて読む人には多少長くても小説や漫画で見たほうがいいと思う。じゃないと人名や戦場の羅列にしか見えない可能性がある。つまり、一度小説や漫画は読んだけれど、読み返すのは時間がかかってめんどくさい・・・と思う人の為の本。 この本、人から貰ったんですけど久しぶりに三国志の世界を一瞥した感じ。昔は三国志好きだったんですけどね。ちなみに好きな人物は貂蝉です。嘘です。・・・なんというか、昔と違ってあまり自分とはかけ離れた人物には感情移入が出来ない。今一番自分に近そうなのは劉禅じゃないかと思う。(笑) 今この時代の人物で興味があるのは阮籍かな。『三国志』には出てこない人物ですが、「竹林の七賢」の一人として有名。「白眼視」の元ネタでもある。乱れた世を捨てて引き篭もってた人。しかしただ引き篭もって日々楽しく暮らしていたという訳ではなくて結構悶々としてたみたい。「誰か知らん 我が心の焦るるを」で終る詩は有名です。ただの現実逃避ではなかったという事でしょう。 - アニメの方は見てないですが、これだけ話題になってるのでとりあえず原作を。随分前に買ったものですが漸く手にした次第。 で、一読すると典型的な「セカイ系」の作品、つまり主人公周辺と世界全体の命運が直接繋がっていて、中間項である社会とか国家などの諸要素が抜け落ちて物語が進展・解決する構造を持つ作品であると見えます。この作品ではツンデレ娘の愛に主人公が応える事が別世界誕生を食い止める、という風に主人公周辺と世界全体がハルヒを介して繋がっています。 ただ、単なる「セカイ系」で終らない要素も多く含まれています。例えばSOS団に所属するあのSF紛いの登場人物たちですね。彼らは突飛ながら何らかの形で「セカイ系」の構造を象徴するハルヒを言語化しようとしている。そうすると、この小説は近年増えてきている「セカイ系」の構造そのものを語ろうとしているといえるかもしれない。まあこの「憂鬱」ではそのまで述べていないので継続作品を読む必要がありますけど。 以前から思ってたんですが、「セカイ系」って消化不良なんだと思うのです。例えば「ハウルの動く城」。この作品ではハウルの成長と戦争の終結が直結しているという意味で「セカイ系」だと思うのですが、じゃあどうしてそう繋がるのかが全くわからない。あの大量に出てくる空中戦艦は何?あれだけ出てきたのにどうして最後にぱっと戦争やめちゃうの?美少女を出せなかったからフラストレーションのたまった宮崎氏の暴走か?(笑) まあそれは冗談ですけど、そういう消化不良さを解決してくれる兆しが見えないでもなかった、というのが読後感。 ・・・しかし、このスニーカー文庫の最後にも「角川文庫発刊に際して」という文章がついてるんですね。 「第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった。」 「しかし私たちは[...]あくまで祖国の文化に秩序と再建への道を示し、この文庫を角川書店の栄ある事業として、今後永久に継続発展せしめ、学芸と教養との殿堂として大成せんことを期したい。」 とか、滅茶苦茶場違いなんですけど。(笑) |
2666年6月22日 昔なら即検挙されそうな文献ですが・・・ |
| 以前から現代語訳の作業をしていた(最近放置してますが)『海道東征』の戦前録音が復刻されたようなので紹介しておきます。
6枚組CDの内、4枚目に収録されています。興味のある方はどうぞ。「皇太子殿下御誕生奉祝歌」なんてカンタータも収録されています。詳細な目録はこちら。 - さて、邦訳の為には同時代の文献を読むのも無駄ではないという事で、言葉遣いなどをみつつ過去の文献を訳してみる。先ず『わが闘争』の冒頭。(以下は適宜改行済) 原文: Das deutsche Volk besitzt solange kein moralisches Recht zu kolonialpolitischer Tätigkeit, solange es nicht einmal seine eigenen Söhne in einem gemeinsamen Staat zu fassen vermag. Erst wenn des Reiches Grenze auch den letzten Deutschen umschließt, ohne mehr die Sicherheit seiner Ernährung bieten zu können, ersteht aus der Not des eigenen Volkes das moralische Recht zur Erwerbung fremden Grund und Bodens. Der Pflug ist dann das Schwert, und aus den Tränen des Krieges erwächst für die Nachwelt das tägliche Brot. So scheint mir dieses kleine Grenzstädtchen das Symbol einer großen Aufgabe zu sein. 訳文: ドイツ民族は、己が子らを単一の共通国家に含み込む事さえも出来ない限り、植民政策の挙に出る道徳的権利を有さない。国家の境が余すことなくドイツ人を囲い込んで、もはやその食料の確保が為しえなくなる時はじめて、他ならぬ我が民族の苦難からして外国の領土を獲得する為の道徳的権利が生じるのである。 その時犂は剣となり、戦争の涙から子孫の為なる日々の糧が生ずる。それ故に、この国境の小さな街が大いなる課題の象徴だと私には思われるのである。 - 「国」に当たる言葉がかなり奔放に使われている印象。「Reich」と「Statt」がほぼ同義で使われていますね。訳でも特に分けて訳してはいません。また「Land」についても、普通こういった文脈だと「Reich」の下位概念として用いられますが、ここでは「Mutterlande」というかたちでほぼ「Reich」と同義になっています。 それにしても、ここの論理はローゼンベルクが提唱した「生存圏」の発想に通じるものを感じます。根本にあるのは「食うものが無いなら奪ってもいいだろう」という発想。「道徳的権利」(moralisches Recht)という言葉が印象的です。そしてその際の行動単位が「民族」となっており、まずは単位としての「民族」を成り立たせる為に同一の血である民族が一つの国家のもとに結集しなくてはいけない。だから、ドイツの場合は、ドイツとオーストリアのドイツ民族がひとつになるべし、というわけです。 でも実際、ドイツは食糧不足でも何でもないのに伍長は着々と戦争準備してましたが。 - 次は『共産党宣言』から。これはそのまま過激な労働歌の歌詞になりそうな文句がいっぱいあります。 Ein Gespenst geht um in
Europa - das Gespenst des Kommunismus. 冒頭のこの箇所は有名。技巧的で面白くもあります。この幽霊に対して、各国の官憲や王権が同盟を結んでいる云々と続くところ。 しかし何といっても最後の箇所が一番印象に残るでしょう。 原文: Proletarier aller Länder, vereinigt euch! 訳文: 万国の労働者よ、団結せよ! - 最後の一文が特に有名。仏語版「インター」の歌詞(Groupons-nous:団結しよう)はこれに影響を受けたのかもしれません。また、ここでは「国」に当たる言葉として「Land」が用いられているのが確認できます。まあ「Reich」も「Statt」もあわないですからこの選択は普通でしょう。この文句はのちに、ソ連の標語にもなっています(Пролетарии всех стран, соединяйтесь!)。 世界を獲得云々でいいますと、独語版「ワル労」の「Erstürme die Welt du Arbeitervolk.」(世界を制せよ、労働者よ)という言葉と通じているといえるでしょう。 |
2666年6月15日 「コスプレ」の倫理 |
| 「コスプレ」の倫理というかマナーというのは、自己の行為に対する「かっこよさ」と「痛さ」を併せ持っている事に拠るのだと思います。 つまり、自身はコスプレ対象に「かっこよさ」を感じるからこそそのコスプレを実行しているのですし、また他のコスプレーヤーもまた自らと同様の考えでコスプレをしている事からこそその人に対してはそれ相応の対応をしなければならない。 また一方で特定の場所(例えばコスプレ会場)の外の一般世界においては自らが為しているコスプレは「痛い」ものですから、会場内での如き振る舞いは当然慎まなければならない。 - なに当たり前の事を・・・と思われるかもしれませんが、この「かっこよさ」と「痛さ」を併せ持った上で自らの行動を律する指針は、もっと広く応用できるのではないかと思うのです。例えば、趣味サイトの運営のあり方です。 趣味の世界に没頭させる「かっこよさ」の一方で、その暴走を止める統制機構として「痛さ」をあわせ持つ事は、このサイトのような不健全なサイトにとって半ば倫理のようなものとなりうるのではないでしょうか。とまた趣味外の人への説明の用語ともなるかも知れません。 私が以前から軍歌を趣味の上に位置づけようとしていたのも、こういった趣味世界の「健全さ」に依拠できるのではないかという目論見があったからです。と同時に、政治的な軍歌擁護を排してきたのは、それが以前述べたように「軍歌」の定義をよく為し得なかった事に加え、屡「かっこよさ」にのみ依拠して「痛さ」を顧みないものがあったからです。 (象徴的に言えば、これは8月15日における有明のコスプレと九段の「コスプレ」の違いといえるかもしれません。私が依拠したい倫理の源泉は当然前者です。) - このようなマナーとはどこからか引っ張ってきたものではなくて、趣味世界から自然に生まれてきたもの、いわば「われわれ」の倫理ではないかと思います。勿論、趣味世界自体所与のものではありませんから、その成立について思いを巡らせばより大きな視点から物事を見れるかもしれません。ただ、趣味世界にとりあえず、今、生きていく上でこの「倫理」は役に立つんじゃないかと思います。 |
2666年6月14日 台湾の軍歌を訳してみた |
| たまたま見つけた軍歌を訳してみました。「我們愛國旗」という軍歌・・・というか愛国歌でしょうかね。正確な歌詞と音源はこちら。文字化けした漢字は別の文字で置き換えています。訳は原文を重視した漢文の書き下し風。 - 「我們愛國旗」 我們愛國旗,向汝行最敬禮, - 「我らは国旗を愛す」 我らは国旗を愛し、汝に向ひて最敬礼を行ふ。 - 私は支那語読めませんので漢文のルールで無理に読んじゃったかもしれません。でも同文の民というのか、勉強してなくても大体読めちゃうのは素晴らしいことですね。あと書き下すだけなのに訳文がカッコイイ。 以下は特によくわかんなかったとこ。 「青白紅散發著光和熱、方圓角兼容著情和理、引領著中國人、走向新的世紀」 太字のところは動詞部で並列でしょう。「著」は助動詞と勝手に解釈。問題は三番目の「引領著」の主語はなんでしょうかね。それとも命令形?どちらにせよ、旗の事が主語(命令形の時は呼格と理解)で間違いにない筈ですが。まあここは御得意の誤魔化しで解決しました。 台湾の軍歌はウェブ上にいっぱいあります。興味のある方は探してみては。 追記:上掲の訳には掲示板でのご指摘により誤りがある事がわかりました。ここは日記のログという性格上、あとから内容を修正したりはしませんのでより正確な訳文はこちらでご確認ください。 |
2666年6月14日 ああマロニエに 軍歌(うた)を口ずさみ |
| 今調べたらHDに保存してある海外軍歌音源の総容量が15GB。海外サイトで音源見つける度にダウンロードソフトにURLを転送して放置していた結果がこのザマです。重複もだいぶありますが。 で面白そうな曲はないかと聴いていたんですが、良さそうなのに限って歌詞がウェブ上にないという悲しさ。しかし第三帝国時代のドイツ軍歌でもまだだいぶ未訳がある様子。知らない曲が次々に出てきます。訳出というかたちで段々に整理していきたいです。 あと、高音質なものへの取替えも必要ですね。ingeb.orgのものはかなり音が劣化してるので順次良いものに換えていきたいです。容量の許す限りですけども。要望があれば掲示板にでも書いてくだされば検討します。 - 幾つか他サイト情報。 歌詞情報が正確で重宝するポーランド語のドイツ軍歌サイトですが、武装SSの曲として「C'est la Lutte Finale」という曲が掲載されてました。・・・しかしこれ、どうみても「インターナショナル」です。本当にあり(ry ド・ゴールに焦点を当てたフラッシュなんですが、BGMが・・・(笑) これだとシャンゼリゼに響く「あの歌」って、「ラ・マルセイエーズ」って事になりそうですね。そんな花の都パリはヤですが。 - 読書メモ。 いわゆる「ジャパニメーション」の批判。特に、アニメ日本起源論とアニメ産業過大視を批判したもの。後者は単純に、アニメは国策産業になるほど大きな市場じゃないし、ましてハリウッドに対抗なんて不可能という事を様々なデータから示したものです。これは資料としてもなかなか面白い。 問題は前者。こちらは日本のアニメ文化を平安時代の絵巻物や江戸時代からの連続性で捉える主張、つまりアニメ日本起源論に対して否を述べるという内容です。要はアニメの起源はハリウッドだという事。 しかしただハリウッドのパクりという訳ではなく、そこに「戦時下」に導入された諸技術や、また敗戦にもとなう記号への「生身の身体」の発見など、日本の政治的な情勢がこれまでの漫画や現在の「ジャパニメーション」に影響していると著者は述べます。これらはかなり政治臭いとはいえ、一貫した通史として興味深いものではあるんではあります。ただ最大の欠陥は国際的な比較の欠如でしょう。日本固有の事情(例えば敗戦)を経ていない国における漫画やそれに類似するものと比べて、日本のものは具体的にどう違うのかを傍証として示さなければ説得力に欠けるのではないでしょうか。 まあこの本の主眼は国内の「オタク・ナショナリズム」的なものへの批判なので、アニメ日本起源論が否定できれば十分目標は達成できるのかもしれませんけども。 - パソコン通信とか2chとかブログとかワレズとか・・・要は公式にはあまり取り上げられないけれども、「濃い」ウェブユーザーならば必ずいずれかは通ったと思われる世界に焦点をあててまとめた本。ただ正直、素人にはオススメできない。 というのも、情報が詳細すぎて全体像が掴まえにくいからです。その現場に居合わせた人には懐古として、或いは資料として有用かもしれませんが、そうではない人には何がなんだかわからずに混乱してしまうでしょう。教科書というか資料集というべきか。つまりは「濃い」人向け。 |
2666年6月10日 急降下昇降機。エリコの喇叭付き。 |
| 載れば死にゆく「シンドラーのリフト」。久しぶりにニュースで笑った。(超不謹慎)
- ニュースといえば、蹴球の世界杯が我らが大ドイツ帝国で開催されているらしい。気違い伍長の開会演説や翩翻とひるがえる鉤十字などが映し出されるなら寝る暇惜しんで観戦するんですが、残念ながらそんなものが映し出される余地がある訳もなく当然の如く見ません。ていうか蹴球なんぞ興味ない。ネクラですもの。 ちなみにどこが勝つのかも関心なし。まあ騒ぎはうざいので、日本はさっさと全敗して帰国してほしいです、と相変わらずの反世間的思考。ドイツが優勝したら期間限定で国歌の一番歌唱したりしないんでしょうか。「世界に冠たるドイツ」なんだから。 - 「罪を憎んで人を憎まず」っていいますけど、最近は「人を憎んで罪を憎まず」のようで。罪の内容なんてそっちのけで有徳の零落を愉しんでるだけ。しかもその愉しみの内実たるや、羨望と裏腹のカタルシス。 「王位は万人の望むところであって、人が嫌悪するのは王位にあらず、王位に就いている者なのだ」(『悪徳の栄え』) - 読書メモ。 社会全体の価値観が喪失された時、或いは自らが危機に陥った時に参照になるものとして教養は意味がある。しかし本来そうあるべき教養は知識人のギルドの中に隔離されて機能していない。この教養を回復するには、自己への配慮と他者の繰り込みという2つの手段がある。そしてこの2つの手段が再びギルド化しない為の方法として、仮想としての「臨床思想士」というものが考えられる。・・・といったのが凡その内容でしょうか。 引き篭もりの全能感を満たすものとして教養を描き出しているところは面白い。まさにその通りで。ただ本書の意図はこういった教養ではなく、生きるのに役立つものとしての教養ですが、その部分の最終的帰結が「臨床思想士」とかいわれても誤魔化されたような気が・・・ 途中までの分析は分かりやすいんですけどね。 |
2666年6月5日 枢軸版の「諸国民の賛歌」が聴きたい |
| CD紹介に書こうと思ったんですが、気力がないのでここに。
ディスク枚数:1 ディスク枚数:2 ご存知、ヴェルディは愛国者としても有名な作曲家でイタリア統一運動にも寄与した人物です。このCDはクラシック音楽という扱いにはなっていますが、「愛国者ヴェルディ」という観点からも面白い作品が収録されています。 特に注目なのが「諸国民の賛歌」。歌詞や旋律に「イタリアの同胞よ」や「女王陛下万歳」(当時は「国王」ですが)、「ラ・マルセイエーズ」が組み込まれているという面白い作品です。英国やフランスの国歌は当時、英仏両国がイタリア統一に好意的だったので採用されたわけです。 これだけでも興味深い曲なのですが、上記CDの音源の収録は実は1942年、つまり戦時中なんです。しかも収録場所は米国。それ故、音源も「連合国バージョン」になっていまして、先の国歌に加えて「星条旗」や「インターナショナル」(ただし露語)が歌いこまれています。イタリアは枢軸ですが、ファシストに「裏切られた祖国」という扱いでそのまま歌詞として残されています。これが連合国の余裕ですか・・・どこぞの敵性語がどうこうとかいってた国とは大違いで。 まあそれは兎も角何とも時代を反映した音源というわけです。これらの国歌が相次いで歌われていく音源はなかなか圧巻。 この曲以外にも「行けわが思いよ、黄金の翼に乗って」(これも42年収録)は現在イタリアの第二国歌扱いの曲となっているものなので、聴いてみる価値があるでしょう。アマゾンで普通に変えます。だってクラシック扱いですから。 - ・ヴェルディ:名演集
BMG JAPAN (2002/04/24) |
2666年6月5日 名文と旧仮名・旧字 |
| 誰かがどっかの論壇誌で、現在旧仮名や旧字を使ってる人で名文を書く人がいないみたいな事をいってた。確かにそうかも知れない。 旧字はほとんど見かけませんが、旧仮名で書かれた文章なら右派系論壇誌や文壇誌で偶にみかけます。でもその文章っていうのは「朝○新聞の報道姿勢は相変はらずのやうです」みたいな、2ちゃんねるでも見かける程度の文章が殆どで。しかも内容も論敵を嘲笑したものや排外的な主張など品がないものが多いですし。かえって旧仮名の心象を悪化させてるような気がする。 旧字や旧仮名を用いる事を称揚するなら、やはり現代仮名遣いや新字では出来ないような名文や美文を見せて欲しいですね。旧字・旧仮名が論理的に妥当しているという学術的な主張よりも、思わず使いたくなるような美しさの提示をして欲しい。過去の人が書いたものや、韻文は別です。そうではなくて、今生きている人の散文で旧字旧仮名でしか出来ない美しい文章が見てみたいです。でなければ、旧字旧仮名使用は結局骨董品を愛でる域を出ないんじゃないでしょうか。或いは、理屈屋の主張か。 政治的な思想は別として、様々な言葉を愛する私としてはそういう古くも新しい文章を読んでみたいなあと妄想。私は骨董品趣味なので別にそういう文章がなくても問題はないんですけど。 - 読書メモ。 フランスの愛国歌や軍歌に興味がある人は先ず読むべしの必読書。「ラ・マルセイエーズ」関連の情報だけではなく、様々な革命歌の解説や和訳、更には「インターナショナル」の情報までと盛りだくさん。「ラ・マルセイエーズ」については作者や替歌についても詳細な解説があります。現代日本語で読めるものとしては最高でしょう。ただ現代絶版らしく手に入りにくいのが難点。 - 日本語では意外となかった西洋音楽の簡単な通史。中世のグレゴリオ聖歌から現代のジャズまで。メインとなるのはいわゆる「クラシック音楽」。音楽とそれぞれの時代状況を対応させて解説しているところが良い。例えば、バロック音楽=絶対王政、古典派=市民革命、ロマン主義=大衆の時代、という風に。こう考えると、例えばヒトラーがどうしてヴァーグナーを愛好したのかがよく見えてきます。図式化するためか、ちょっと単純化しすぎなところもないではないですが、入門書としては問題ないでしょう。 ・・・え、軍歌?この本は芸術音楽を対象としているので、当然の如くスルーされていますが何か? |
2666年6月3日 pandaemonium |
| もう6月だそうで。夏コミ当選可否が判明する時期ですね。毎年これで夏を感じます。しかし今年はまだ本格的に暑くなっていなくて良いです。暑いのは嫌いですから。 夏ゆかば 灼ける陽射し - 今日はヴィシー政権の歌を訳してみました。よくもまあこんな歌探し出してくるもんだと自分でも謎です。ネットは魔界です。 - 画像ネタが尽き気味。何か面白いのないですかね。 |
2666年5月30日 画竜点睛ヲ欠ク |
| 今日は伍長閣下の絵でも鑑賞。 アドルフおじさんの絵って、基本的には上手いんですけど個性がない。若い頃なのでそれは仕方ないにしても時代への対応がほとんど見られない。印象派やキュビズムを経て現代芸術まっさかりのあの時代にこんなポストカードみたいなのでは成功しなかったでしょう。それにしても、熱狂的愛国者も大量輩出した未来派などへの関心もなかったんでしょうか。 次のものは典型的な風景画。
- 拡大。
- ヴィーンの美術学校に落第した理由は確か、人物への関心の低さ、でしたか。確かに大方が風景画で、人を描いたものは少ないですね。上の絵でも完全に背景扱いになっています。 その中でも多少ある人物描をみてみましょう。
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やる気なさすぎw 宇宙人ですか、これは。 もう少しましなのを見ると・・・ -
最後のは普通ですけど、まあ画家ならこれぐらい描けて当然。むしろ人物画は下手なのが多すぎ。人物画描けないというのは画家として致命的な欠陥でしょう。 - 人間以外の生物だと犬の絵があります。
人間より犬の方がうまい。個性と時代への対応には相変わらず欠けますけど。 - 次に、欧州の絵画ではよくある花卉の静物画。
これもまあ、普通、平凡といったところでしょうか。決して下手ではないんですが。 - 今ふと気付いたんですが、ヒトラーの町の風景画ってRPGや宮崎アニメに出てきそうなものが多いような気がする。
そう思いませんか? - まあざっと見てきた感想では、「うまいけど芸術としての評価は難しい」といった感じでしょうかね。RPGや宮崎アニメ好きの私としては町の風景画はそれなりに面白くはあるんですけども。 - |
2666年5月26日 万国の趣味人、団結せよ |
| やたら外国のサイトで晒されているらしく、最近外国からのアクセスが多いです。しかしその殆どがヲタっぽいというか、趣味目的らしいのが面白い。どこも事情は同じという事ですか。 とはいえ、欧州人がうちのサイトの訳を機械翻訳して参照するのはどうかと。あんたら母国語と大して変わらないんだから自前で訳せよとか思いますが。 - さて最近新訳を余りしていませんが、旧訳を改めたり解説を増強したりと微妙に更新しています。特に古い訳になると酷いものも見受けられるので適宜誤訳分子を粛清している次第。 それと音源の置き換えとか。ただこちらについては容量が逼迫してきたので先行き不透明ですが・・・ 一応今の有料サービスだと300MBまであるんですが、現代250MB突破という状況。ちょっと考えとかなきゃいけない事柄です。 まあそんな訳で、まったりやってますので管理放棄したわけじゃないです。 - いまさらながら1942年制作の「ハワイ・マレー沖海戦」を観賞。戦時中の戦意高揚映画というやつです。 「どうしたんだい二人とも、そんなリボンを結んで。まるで気違いみたいじゃないか」という台詞に時代を感じました。(何) 内容は「男たちの大和」の戦前シーンにやたら似ています。ていうか「男たちの大和」がこの作品を参照したという事でしょうか。ただ映画としてはこの「ハワイ・マレー沖海戦」の方が断然優れていると思います。 理由は幾つか挙げられますが、1つとして主張が明確な事。要するにプロパガンダなので言いたい事が明確に決まっており、筋がしっかりしているという事です。政治、思想的にはアレですが、下手にいろんなものを詰め込んで空中分解起こしているよりも、現代において趣味の視点から評価するならば、この一貫性には高評価が与えられると思います。 もうひとつとして、人の演技が非常に良いという事。戦闘シーンは案外短く、多くが人の会話シーンなのですがそれでも飽きないぐらい演技が良い。勿論戦時中につくられたものですから、すべてが演技に尽きないという事もあるでしょう。ただ、現代の映画でもプロならばもっとマシな演技できるんじゃないのかと思うので、それに比較してこの演技の質は評価してよいでしょう。 やっぱり映画は投入した予算よりも人だなあと思った。勿論、この映画にもかなりの予算は投入されてはいますが。あと人件費が安いので人がものすごく一杯出てきます。これはチャップリンの「独裁者」についてもいえる事ですが、人がいっぱい出てくると迫力があります。どこぞの独裁者がマスゲーム好きなのもわからないでもない。(笑) 最後に軍歌サイトらしく出てきた軍歌について触れれば、歌唱つきでは「決死隊」、演奏のみでは「海ゆかば」がそれぞれ流れました。 - なんか一杯書いて疲れたので今日の一枚はお休み。代わりに面白いサイト(深夜プラスONE様サイト内)を紹介。まあ笑える人だけ笑ってください。 |
2666年5月20日 生生生生生始暗 死死死死死終冥 |
| 何ですか、今日の天気は。久しぶりに外に出たらこれですよ。鬱。 - 最近たまにメールでサイトの感想を頂戴します。感想じたいは有難いんですが、どうしてこう政治系な香りのするものが多いのか・・・ うちのサイトなんて360度どっからみてもキモヲタのダメサイトだと思うんですけど。私みたいな無能で地位のない人間に政治の話しても意味ないですよ? まあ「軍歌」っていうのが原因なんでしょうかね。そうすると、トップページに巨大な萌え系イラストでも貼ったりすれば回避できるんでしょうか。「政治の話なんて嫌いです」とかいう台詞付きで。ますます混沌としたサイトになってしまいますが。ていうかそれ以前に萌え系イラストなんて描けませんが。 - 歌詞が難渋な曲が聴きたい。そんな需要に応えてくれる曲はいずこにありや。内容が伴ってない、などという批判はどうでもいい。むしろ外面的な難渋さが内容をも牽引するが如き曲が欲しい。 見た事もない漢字。聞いた事もない和語。それら言葉が連なり重なる詩文はいずこにありや。 私は日夏耿之介の詩が好きなので、こんな歌詞をもった曲が欲しいです。それにナチ的な装飾性が絡んだ象徴詩などがあったら発狂しますが・・・無理か。 - 今日の一枚。
三国同盟を記念してつくられたイタリア製絵葉書。ウェブ上では日本製のポスターだとされているようですが、『ヒトラー時代のデザイン』という本によればイタリア製らしいです。ちなみにこの本は第三帝国の軍旗一覧なんぞも載っています。 |
2666年5月19日 疲れ倦みたる眩暈よ |
| 風邪に任せて何か電波な事書いてますね、前回の雑記orz - 今日の一枚。
さて、そろそろこういった内容の画像も底が見えてきた・・・ |
2666年5月17日 うぐぅ |
| 風邪引いた。しかも何か鬱気味。 現実逃避しようと電波ソング聴きまくってたら頭痛併発orz 喉痛い。 そして度重なる発表の準備。あああ。 エロイエロイ ラマサバクタニ。 - 現実逃避の霊代。 モノクロって良いですな。それと現実世界の実体よりも写真の被写体の方が。ていうか昭和50年代までこんな写真が撮れたのか。そうかそうか、私が生まれた頃には世界は滅んでいたというわけですね。 - 今日の一枚。
何故か白黒。ナチの人種観から金髪碧眼だとは思いますが。 ていうか、ここで紹介する画像こんなんばっか。ただの変態日記化してる様子。いやそれは前からか。 |
2666年5月12日 ingeb.orgの謎 |
| ドイツ軍歌好きの人なら必ず訪れるingeb.orgですが、ドメインの「ingeb」って一体何なのでしょう。こんな単語は辞書に載っていないですし、前から謎でした。 ところが、さっき気付いたんですが、「ingeb」は「org」とセットにするべきなのではないか。というのも、このふたつと繋げると「ingeborg」という言葉になり、これはドイツの女性の名前を意味するからです。「インゲボルク」。 さて「インゲボルク」といいますと、実は党歌作詞者ホルスト・ヴェッセルの妹の名前がまさに「インゲボルク」なのです。「Ingeborg Wessel」。そうしてみると、急にかのサイトに異様な如何わしさが・・・ いや別に「インゲボルク」って普通の名前ですから、必ずしもヴェッセルの妹とは限らないわけですが。ていうかそもそもホルスト・ヴェッセルの妹の名前を知ってる私のほうが如何わしいですね、はい。 - 今日の一枚。
なんか目がやばいですね。あと左上の手書きの「Heil!」もやる気がなさげでGOOD。それにしてもドイツ少女団では長髪の場合、お下げにするのが決まりだったんでしょうか。アドルフおじさんの趣味か!(違) |
2666年5月7日 世界を侵食する日本文化 |
| ちょっと遠出していたもので更新してませんが、小ネタなどを。 - ・東京ドイツ村について 何故か千葉にある東京ドイツ村について。 ・ヒトラーダンス 外国人ってどうしてこう・・・ ・イタリアのドイツ軍歌サイト 武装SSの音源が充実気味。(一部にリンク切れ) なぜかこのサイトの「Waffen SS Heili, Heilo Das schwarze Korps」という音源、詳細情報を見るとアーティスト欄に「メロキュア/岡崎 律子/日向 めぐみ」、アルバムのタイトル欄に「「ストラトス・フォー」主題歌〜1st Priority」という記述がw どうみても日本のアニソンの情報です。 しかし音源を聴くとどう考えても戦前のドイツの録音で・・・ この音源とイタリアの軍歌サイトに一体なにがあったのでせう。(笑) - 今日の一枚。
- 今回は文字ナシのポストカード。みなさん鉤十字といいますと、やはり「鉤十字の歌」を思い出されるんでしょうか。私は「神よ、総統と共に」なんぞもお気に入りです。 |
2666年5月3日 金メッキ週間 |
| 黄金ていっても、高が一週間ぐらいの休みでは・・・ - 今、堀口大学と佐藤春夫の戦争詩を読んでます。戦時中に書かれた戦争協力詩とか、皇紀2600年前後に書かれた日本賛歌などです。 堀口大学は正直あんまやる気がないというか、たいした詩はありません。量自体も少ないですし、実際乗り気じゃなかったんでしょう。一方の佐藤春夫は『日本頌唄』や『奉公詩集』といった詩集まで出したりとやる気満々。(笑) 詩じたいにも様々な工夫が見られて訳文作成の参考になります。片仮名+漢字の文と平仮名+漢字の文を織り交ぜた詩文は技巧上なかなか面白い。 両人とも著作権がまだ生きていますので転載はできませんが、興味のある方は全集などを当たってみては。 ・・・しかし、絵画の分野では今ようやく戦争画の研究が緒に就きつつあるのに、文学の分野は全然ですね。私が知らないだけかもしれませんが。フランスでは対独協力をしたいわゆるコラボ作家は様々な事情で研究が進んでいない状況だそうですが、日本でも同じような環境だという事でしょうか。 - 今日の一枚
写真も集めてるんですが、やっぱり絵の方が良いのが多い。(何) そういえば、日本で戦前発行されていた『少女倶楽部』の表紙の絵も良作が多いです。この雑誌の表紙絵とか集めた本はないのかしらん。 |
2666年4月28日 オペラツィオーン・パルバロッサ |
| 前々から検討していた「ロシア・ソ連軍歌」のコーナーを先日開設しました。今回はそれについていろいろ。本来なら昨日書くべきだったんですが、更新作業でへばってしまったので一夜明けてから。 手始めに今回は、以前のアンケートで上位にあった「モスクワ防衛軍の歌」を訳出。なかなかの良曲です。 それにしてもロシア語は難しい。特にキリル文字を未だ完全に覚えてないので辞書引くのも大変。そんな程度で訳すなよって感じかもしれませんが。あと辞書も予算をケチって安い露英辞典使ってるので使い難い事この上なし・・・という訳でバルバロッサ作戦初期のドイツ軍のような勢いでの更新はできませんが、じりじりと訳して参ります。ロシア・ソ連の軍歌は良曲も多いのでご期待あれ。 - あと以前から話題にしていた藤田嗣治の戦争画ですが、今月のユリイカで藤田の特集が組まれており戦争画についての論文もあるので興味がある方はご覧になっては如何。 - 今日の一枚。
伍長閣下初登場。これは有名なポスターです。マイクロソフトの旗をもったビル・ゲイツのコラージュ版をみかけた事もあります。(笑) なお「Es lebe」は「Heil」と違ってナチを連想させるものではありませんので、現代でも普通に「万歳」の意味で使用されます。先月感想を書いた映画「白バラの祈り」では、ゾフィーの兄が処刑される際に「Es lebe Freiheit!」(自由万歳!)と叫ぶ場面がありました。 という訳で、「万歳」と言いたい時には「Es lebe」で。「Heil」は避けたほうがいいです。 |
2666年4月26日 軍歌の勝ち組・負け組 |
| ウェブを見ていて、ドイツ軍歌は本当に軍歌の「勝ち組」だと思う。世界各国、様々な言語で紹介され、音源は豊富、趣味とする人の人種・文化も多様の極み。ドイツ人は固より、欧州人、北米人、更には日本や支那など東洋諸国まで広く流布しています。先進国は完全に制覇しているといっていい状態でしょう。 このような勝利の根源は、やはりドイツ軍歌が「趣味」として消費されている事に尽きると思います。政治思想や民族主義への共感が根にあった場合(もちろんそういう人もいるでしょうが)、かくまで世界各国に普及することはなかった筈です。軍国ドイツの遺産である軍歌の類は、こうした趣味人たちに支えられて今なお存在しているわけです。 こういった趣味的な消費はプロパガンダと通じるところがないではないので全面的に肯定しうるわけではありませんが、政治的な誘惑への警戒を持ち続けるのであれば、本来死すべきものである「軍歌」の唯一の生き残る場所となるでしょう。 - この「趣味」の視点から見れば、軍歌の勝ち組と負け組が見えてきます。ドイツ軍歌についで人気のあるロシア・ソ連モノも勝ち組として良いでしょう。政治思想として共産主義が復活する可能性はゼロでしょうが、趣味という土台の上に共産主義の軍歌が歌い継がれていく可能性は大いにあります。 逆に負け組について考えてみる時、それは多くの国に当てはまるのかもしれませんが、日本の軍歌についてはどうでしょうか。 もうすぐ日本の軍歌はすべて「コスプレ」になります。戦前世代が死滅するからです。その時、「コスプレ」である事を自覚せずに政治のうえに軍歌を基礎付けようとする場合、この行為は自縛に陥ります。現代の政治的な状況からして、極右にでも走らない限り、戦前の軍歌の総体を肯定する事はできないからです。政治に基礎を求める軍歌に待っているのは衰弱、そして廃滅でしょう。 逆に「コスプレ」である事を自覚しつつ、「コスプレ」として軍歌を楽しむのが趣味としての軍歌であり、ここにこそ軍歌の生存圏が認められるように思います。そうした時に、世界にもまた受け入れられる軍歌としての基礎が見出されることでしょう。 - ドイツ軍歌はポーランドでも受け入れられているそうです。ポーランド人はその歴史な経緯からドイツの軍歌に良い印象は持たないはずです。にもかかわらず、ドイツ軍歌は受け入れられているのです。 日本には戦後に生まれた、様々な文物をその文脈から換骨奪胎して受け入れる趣味世界が存在しています。つまりオタク文化です。趣味の基礎は極めて磐石だといえるわけです。それ故、軍歌もまたこの基礎の上に移植できるか、というのが焦点だといえると思います。 戦後60年を越え、現役で軍歌を歌っていた世代が消えつつありますが、これは一方で「終わり」でもあるでしょう。しかし我々にとっては、軍歌趣味者にとってはこれは「始まり」でもあるのです。日本の軍歌は勝ち組か、負け組か。この分岐は今はじまっているといってよいでしょう。 - さて、わけのわからん毒電波を飛ばしたところで今日の一枚。
たまにはむさいポスターでも。「Der Sieg wird unser sein!」極めて有名なフレーズで、ドイツ軍の出てくる映画では頻出です。例えば「バルジ大作戦」や「ヒトラー ~最期の12日間~」など。 |
2666年4月23日 ブ〜ルマ(・∀・)イイー! ブ〜ルマ(・∀・)イイー! |
| リビアの国歌。いわゆる空耳というやつですが、これはひどい。(笑) リビアってカダフィ大佐の軍事政権が統治してる国でしたよね、確か。何かイメージが変わってしまった・・・ていうかこんなので変っちゃいけないんでしょうが。 もひとつ。ナチの宣伝映画『意志の勝利』がアップロードされてましたので紹介。字幕はないのでドイツ語わからない人にはきついかも知れません。この映画に出てくる軍歌はこちらのページに書いておきましたが、今見てみると「真金練り給ひし大神」も演奏されていたようです。 - 今日の一枚。
そういや『ブルマーの社会史』という本では日本の体育教育とブルマの関係について詳細な記述がありましたが、ドイツではどうだったんでしょうか。例えばドイツ少女団とか。写真では見た記憶がないのですが。(ちなみに上掲の本は極めてまともな学術系の本です) |
2666年4月21日 魔都東京 |
| 今日もこのようなダメサイトをご覧頂きありがとうございます。(挨拶) - さて本日は両国の江戸東京博物館でやってる「ナポレオンとヴェルサイユ展」に行ってきました。なんで「江戸東京」博物館でナポレオンなんだって気もしますが、まあフランスものは集客力が高いので仕方ありません。博物館としても利益の確保は必要ですから。特にヴェルサイユものでよく集まるのは、見識眼もないのに金は落としまくる時間を持て余したおば(検閲削除) 今回の展示ではナポレオンの有名な肖像画が多く見れます。美術的な価値は兎も角、歴史的な価値は極めて高いです。伍長閣下と同じく、ナポレオンスキーな人は是非。その他、思っていたより展示品目が多く、絵画以外にも調度品や勲章、彫刻までナポレオン時代の遺品を堪能できます。ナポレオンが使ってた便器まで厳重に展示されてたり。デュシャンも吃驚。 最後に売店を徘徊していたら『ベルサイユのばら』が販売されてるのを発見、客層を象徴してるといったところでしょうか。私も持ってますけど。あと面白かったのは「Impossible n'est pas français」(不可能はフランス語に非ず/日本では「我輩の辞書に不可能はない」として通用)と印字されたシャツ。思わず買いそうになってしまった。(笑) - 両国を出た後は上野恩賜公園へ。また東京都美術館のプラド展を鑑賞。先月に続き二度目。これは良い展示です。気に入ったのを重点的に眺め回してきた次第。 そしてここまで来たのだからと最後は秋葉。今日は金曜日だったのでショップはどこもかしこも凄いことに・・・ - 今日の一枚。
下には「10代の者はみなヒトラーユーゲントへ」と書いてあります。ご奉仕、ご奉仕。(意味不明) |
2666年4月16日 一周年 |
| 今月19日でサイト開設一周年だそうです。なんか人事みたいですけど、開設日っていまいちいつなのか分からず。履歴を見るとこの日に初めてアップロードしたみたいなので、この日でいいかと。(適当) しかし今日付けで訳の総数は224ですか。2日に1つ以上のペース。しかも日本軍歌の現代語訳などは総数に含めていないので、費やした労力は更に上。まさに浪費、無駄。この費え、いくそばくぞ。今は4月ですが、新大学生の皆様には時間を有効に活用される事をおすすめします。 - 今日の一枚。
鉤十字を中心に、ドイツ各地の紋章を周囲にあしらった美麗なポスター。 |
2666年4月12日 近況 |
| 最近三次元世界が充実していて忙しいです。4月病というよりも、もっと別の何かで。自分でもよくわかりません。謎のハイテンション。というわけで更新が鈍っています。ていうかこんな事いうと、狂ったように更新していた過去1年間はまるまる実のない時間だったという意味になりそうですが。否定しませんけど。 とはいえ、少しずつ処理はしています。掲示板でご依頼のあった「いざ起て、アンスバッハの竜騎兵よ!」は大体訳が完成していますので明日には更新できる予定。(たぶん) そういえばもうすぐサイト1周年です。だからといって何もしませんが。ただ更新に飽きて来る時期なのかもしれません。昔運営していた別のサイトも1年ぐらいで飽きたような記憶が。ちなみにそのサイトというのは、深く訊かれると困るようなゲームのレビューサイトで・・・って誰も訊いてませんか。まあでもこのサイトの場合、他に海外軍歌サイトで同規模以上のものがないので消したりはしないです。つまり、慌ててmp3をHDDに保存する必要はないかと。これからも駄文悪訳を垂れ流して参ります。 |
2666年4月4日 http://ingeb.org/が有害サイト指定? |
| ウェブにおけるドイツ軍歌の一大情報源として定番であり、当サイトも随分お世話になっているhttp://ingeb.org/ですが、久しぶりに訪れてみると二次大戦関連曲のページにこんなもの(PDFファイル)が・・・ ざっとしか見てないのですが、要するにドイツの連邦法に基づいて「青少年有害サイト」に指定されたといった内容です。上記のPDFを見てもらえれば解るように、具体的な曲目を例示して、「これは反ナチ法に抵触する」だとか「これは戦意高揚を図った下品な曲だ」と詳細に指摘した上で、有害サイト指定に至ったとされています。 当該サイトの管理人はカナダ在住の為、ドイツの連邦法でどうこうされたという訳ではないところは救いですけども、ドイツって国営の機関がこんな事やってんですね・・・しかも、このサイトはナチのプロパガンダを目的としたサイトでは全くないにもかかわらず、です。 まあ青少年有害サイト指定ぐらいならまだマシですか。反ナチ法で逮捕状とかだと大問題ですけど。 - 参考関連文献 |
2666年4月2日 日々是堕落 |
| ああ、遂に4月になってしまった・・・ - 最近演説ものをよく訳していますが、息抜きです。片手間に訳しただけなので正確さの信頼性ゼロ。まあそれにしてもナチ関連の演説データはウェブ上にごまんとありまして、探すのに苦労しません。それに比べ、日本のものは極端にデータが少ないのは何故。もうちょっと揃っていてもいいのではないかと思うのですが。 - 以前いっていた「藤田嗣治展」いってきました。予想通り戦争画も少しですがありまして、例の「アッツ島玉砕」も見れます。「サイパン島同胞臣節を全うす」という絵画もなかなか。 この展示の面白いところは、パリ時代の「乳白色」と以上のような戦争画の間にあたる時代の作品を紹介したところではないでしょうか。個々の作品を取り立てて評価できるわけではないのですが、この間におこなわれた南米旅行や帰朝を経る事で、パリ時代にはなかった生々しい肉感が表現されるようになり、これが戦争画の表現に繋がっていくのがよくわかります。 それにしても、どうして売店のポストカードに戦争画がないんでしょうか。こういう展覧会があると個々の作品を描いたポストカードが販売されるのですが、今回売られているのはパリ時代のものと戦後またパリに戻って描いたものばっかり。これでは従来のイメージを増幅するだけではないかと。だったら図版買えって話なんでしょうか。 - あと最後にナチ関連の情報サイトでも紹介。 http://www.nationalsozialismus.de/ ドイツドメインの国家社会主義(ナチ)情報サイト。ここに演説などのデータが収蔵されています。興味のある方はどうぞ。先日訳した「総力戦演説」のソースもここ。 |
2666年3月29日 「これから清い美しい 大和桜を咲かすのだ」 |
| ・中国:旧日本軍が植えた桜 ネットで「恥」論争 武漢三鎮攻略(1938年10月)後、日本軍が植えた桜が今になって支那で論議を巻き起こしているとの事。これって、同じ頃に発売された戦時歌謡「大陸行進曲」の中にある文句そのものですね。 昨日よ父がまた兄が この戦時歌謡はその他にも、支那人と一緒に「君が代」を歌おう、などといった手前勝手な歌詞が連発されるんですが、まさか歌詞の内容を実際に実行してるとは。今まで引っこ抜かれてなかったのが反って疑問です。 - 参考:大陸行進曲の歌詞 1. 2. 3. 4. 5. 6. - 参考:大陸行進曲を収録した軍歌CD |
2666年3月28日 日高睡足猶慵起→春眠不覚暁 |
| 4月が目前に迫っております。・・・春休みが来て、ずっと春休みだったらいいのに。そんな頽廃的な気分の管理人です、こんにちは。(挨拶) なお管理人は来学期もまだ大学生です。別に留年したわけじゃないですが、とりあえずまだ大学生の身分継続の予定。 - さて、4月が近くなりますと各地の博物館や美術館の特別展が始まります。今日は東京都美術館に「プラド美術館展」を見に行ってきました。ゴヤが目当てだったんですが、あんまり展示してなくて残念。特に悪魔主義を題材にしたゴヤの絵画の見たかったのに・・・まあ展示品一覧を確認しなかった自分が悪いんですけど。 しかしゴヤ以外でも見るべきものを幾つか発見できました。ふたつほどあげれば、マルティネス・デル・マーソの「皇妃マルガリータ・アウストリア」。あとひとつルーベンスの「フォルトゥーナ」。特に前者は、夭折した姫の姿をその迫り来る死の影と共に描いた逸品。この画家の名前は知らなかったので良い出会いでした。 - これはまだ行ってないんですが、もうひとつ注目の特別展は東京近代美術館の「藤田嗣治展」。確認してないんで断言できませんけど、藤田は戦争画も書いてるのでその関連の展示もあるかと思います。 藤田の戦争画は他の戦争画にはない独特の「グロさ」というか凄絶さがあります。それ故に軍の上層部から圧力がかかった事もあるそうですが、現場の部隊からの好評判に押されて一連の作品を描き続けたようです。代表作はなんといっても「アッツ島玉砕」でしょう。これは今も色々と話題になる作品なので展示されるでしょうし、されるべき作品です。「乳白色」だけが藤田の絵ではないのですから。そもそも「アッツ島」は近代美術館の所蔵品ですし。 近代美術館は大量の戦争画を所蔵してるんですが、いつも小出しにしか見せてくれません。困ったものです。いっそ「戦争画展」とかやってくれればいいんですけど。 - 参考関連文献 |
2666年3月25日 「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」 感想 |
| 先日「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」を見てきました。「白薔薇」といっても某お嬢様校の話ではなくて、ナチ関連です、ナチ。(何) まあ正確にはナチっていうと問題かも。内容はドイツ国内で反ナチ活動をしていた女学生ゾフィー・ショルが、ゲシュタポに逮捕されて処刑されるまでを描いたものです。ゲシュタポの取調べにも民族裁判(何故か字幕では「人民裁判」でしたが)にも怯まずに、ナチの非人道行為を非難して自由を希求しつつもゾフィーは断頭台の露と消えてゆきます。基本的にゾフィーと他の人間との会話が中心ですが、迫真の演技で飽きさせません。万人向けの娯楽映画ではありませんが、ナチ時代に関心を持っている方なら一見の価値ありかと。 - 以下はいつものどうでもいい個人的な感想。 優れた映画ですが、ひとつ看取する必要があるのはゾフィーと観客との間の「距離」でしょう。ゾフィーは視点人物なので観客は彼女に半ば感情移入して本作を鑑賞するわけですけども、この時に「違和感」を感じとれるかどうかが焦点だと思います。 つまり、理想に生きて死んだ曇りなきゾフィー(「白バラ」は組織の名前であると同時に彼女の暗喩ととってよいでしょう)と、そういった生き方とは凡そ無縁な平凡なる観客との間の距離。この「距離」こそがゾフィーへの完全なる同化を妨げ、「違和感」を生むわけです。 「白バラ」は美しくも気高い。しかし我々観客からは余りにも遠い。観客はむしろ、ゾフィーの周囲にいたナチ体制に微妙に疑問を抱きつつも、自らの職務を執行せざるをえない人物たち(たとえばゲシュタポの取調べ官)に近いのではないでしょうか。 それ故、ゾフィーの姿に高尚さを覚えても、そしてそれを否定するのではないとしても、彼女と自らの立場との間にある「距離」を感じざるを得ません。またこういった「違和感」は少しばかりはもっていたいものです。というのも、単にゾフィーに同化して「自由万歳、ナチに死を」とこの現代社会で叫んでみたところで、それはただ小学生にもいえるような幼稚な結論にしかならないですから。 私にとって本作は、「白バラ」の美しさを見ると同時に、逆に自らの「汚さ」やそれゆえの困難さにも気付いた映画でした。 - ・・・それにしても、第三帝国時代とはいえ罪人収容施設って結構待遇よかったようで。日本の監獄なんて未だに日光すら入らない部屋がザラだそうですから。 - 関連文献 |
2666年3月21日 春季皇霊祭 |
| 今日は平日だと思って秋葉原に出かけたら、車道を大挙してうごめく人の群れが。なんだこいつら頭おかしいのか、とか思ってたら今日は春分の日で休み→歩行者天国。頭おかしいのは私のほうでした。・・・死にたいorz |
2666年3月18日 軍歌サイト発掘 |
| ウェブ徘徊でみつけたサイトをば。 ・Histoire de France en Chansons(歌で見るフランスの歴史) フランス革命からナポレオン帝政、第一次大戦や第二次大戦の歌などが網羅されている優良サイト。しかも音源付き。音源は部分的にしか収録されていないのが残念ですが、資料の少なかったフランス軍歌の情報が盛りだくさんな優れたサイトです。 ドイツ軍歌「ラインの護り」の旋律を採用した同志社大のカレッジソング。音源つき。これ以外にも同志社大関連の歌が掲載されており、特に大学歌に注目。北原白秋×山田耕筰という軍歌コンビになる曲です。 しかし白秋の歌詞で「神」とあるとどうしても神道の方を考えてしまいますが。 - おまけ。ゲームが起動しないで発狂するドイツ人。(軍歌と全然関係なしw) 某国総統の伍長閣下を髣髴とさせるイカレ具合。 |
2666年3月17日 痴人の愛 |
| ・「痴人の愛」生んだ家解体へ 谷崎潤一郎旧邸 解体前に公開されるらしいですけど、神戸なんで見に行けない・・・ 蒲田云々とかいう描写があったのでてっきり関東で書いたのかと思ってましたけど、違ったようで。(不勉強) あー、この前関西に旅行した時に遠くからでも見ればよかった・・・ この『痴人の愛』は個人的に名作です。はじめ小金持ちの中年のおっさんがレストランで働く少女ナオミを見初めて家に連れ込んだ上、好き放題にするわけですが、徐々に自身への偏愛を利用してナオミが上下関係を崩していって、最終的には完全に逆転させてしまうという内容。こういった展開はナボコフの『ロリータ』と良く似てるかもしれません。「痴人の愛」の方が年代としては先ですし、話の展開もこちらの方が優れていると思いますが。 これら作品の面白いところは、最後に立場が逆転してしまうというところでしょう。なにかを極めようとして突き詰めていくとそこには何もないというか、求めていたものより逆の現象が成立する、みたいな。同じように少女を拉致って自分好みに改造する作品といえばかの『源氏物語』がありますが、ここでは逆転現象はありません。受身側の主体性の有無が大きいんでしょうか、よくわかりませんけど。 |
2666年3月16日 新「鎮魂頌」 |
| 戦後すぐ折口信夫作詞×信時潔作曲でつくられた追悼歌に「鎮魂頌」というものがあります。流麗な和語と荘重な旋律からなる秀歌で、当サイトでもあってるのかどうかあやしい現代語訳を掲載しております。(リンク先から音源が辿れます) でこの「鎮魂頌」の現代版というか、同じ名称を冠した曲があったので紹介します。 「ALI PROJECT」のCDです。アニメ「ローゼンメイデン・トロイメント」の主題歌「聖少女領域」の提供元、というとわかる人にはわかるかも知れません。このCDのなかにまさに「鎮魂頌」という題の曲があります。 解説の類はついていないのでいかなる意図のもとに書かれたかは不明ですが、歌詞中に「眠る英霊」とか「まっしろき鳩」といった表現が次々にでてきますのでほぼ間違いなく折口×信時「鎮魂頌」を意識しているものだと思われます。 - 「ALI PROJECT」は、いわゆる「ゴスロリ」系文化の中に位置づけられる存在だと思いますが、そのような文脈からこういった曲が出てきた事は興味深い出来事です。もちろん、従来の意味における「愛国」だとか「右翼」といった意味を直接読み取るのはやや安易でしょう。 思うに、「悪魔」「薔薇」「処女性」などの「現実からの遊離感」をもたらす一連の「ゴスロリ」系ご用達の言葉のなかに、「リバイバル」的なかたちで「戦前」が組み込まれているということではないでしょうか。ですから、「戦前」はある意味ではるか彼方に葬られていると読めないでもないわけです。ただこの懐古趣味がロマン主義と結びついた場合、完全に趣味として説明する以上の思想性を含む可能性はありますが。 - なお上掲のCD、この「鎮魂頌」以外は一部の戦前趣味的な曲を除けば「軍歌」の枠組みに組み込むのは難しい曲ばかりですので、興味のある方にのみおすすめします。私はこういった曲目好きですけどね。 ・・・それにしても、「鎮魂頌」という言葉をこのCDから最初に知った人たちは、オリジナルの「鎮魂頌」を知ってるんだろうか。それとこの歌詞をどう受け止めてるんだろうか。気になります。詳しい人いたら是非教えて下さい。 - ・Dilettante(全10曲) - - ・・・そういえば今日はFF12の発売日だそうで。某ヲタショップの店頭でデモみました。今回が最終作らしいんですが、時代を感じます。ちなみに私は7が好きです。ミーハーですいません。 |
2666年3月15日 テキストクリティーク |
| 更新履歴などにはいちいち書いてませんが、歌詞や訳文及び周辺情報の修正は常に実施しています。特に最近原資料に手を出しているので、より詳しい曲の情報が手に入りつつあります。作詞者とか作曲者、成立年代とか。 ドイツ軍歌の世界は著名な曲でもあっても歌詞の間違いがざらにあるのでなかなか大変です。「民族よ、武器を」なんて海外サイト含めウェブ上では間違いだらけでしたし、最近では「戦車はアフリカを驀進す」の歌詞を部分修正したばかり。「我らがロンメル」は未だに不明瞭な箇所が解決しないままです。 こういった正しい情報を導き出す作業って、原典批判(テキストクリティーク)ってやつなんでしょうか。いつの間にか文献学紛いのことをやっているようです。 - あとひとつ上と関係ないですが、以前設置していたブログで紹介していただいた「ファーザーランド〜生きていたヒトラー〜」という映画。ヒトラーが大戦で勝利した後を描くアメリカの映画だそうで、これは見なければと思って探したんですが、どうやらVHSでしかないようです。テレビ嫌いの私はテレビに関連するものを私有してないので見れないまま。DVDにならないのかな。 小説版「ファーザーランド」はあるみたいなのでこっちで我慢するか・・・ |
2666年3月13日 宮崎の 正体みたり 軍事ヲタ |
| 何故かいつの間にやら日本文化を代表するものになってしまったアニメですが、その代表格といえるのはいうまでもなく宮崎アニメでしょう。 宮崎氏については色々いわれますが、ひとついえるのは「軍事ヲタ」だということ。まあ「軍事マニア」と言ったほうがいいのかも知れませんが、それは兎も角この事は本人も公言しているので間違いないです。 - 信じられない人もいるかもしれませんが、宮崎氏にはドイツ軍の戦車だとか日本軍の航空隊をモデルにした漫画作品が存在しています。それも戦争イクナイといった文脈ではなく、兵器カッコイイという展開。その中には「T-34」や「ポルシェ・ティーガー」といった単語が頻出したり、空中艦隊の理想を語ったりだのが何の前置きもなく次々にあらわれてきて、彷徨いこんできた軍事に疎い宮崎アニメ「ファン」を驚かせているようです。映画でもよくみれば無意味に兵器類が出てくるんで、注意深ければ気付く筈なんですけどね。 そのひとつの典型が「宮崎駿の雑想ノート」という本で、リンク先のレビューでもヲタと一般人との間で評価がわかれています。大体、表紙に戦車(しかもよりによって多砲塔)、戦艦、航空機ですから。 この本のなかで面白いのは、もちろん軍事的な内容や滅茶苦茶濃い対談も面白いのですが、「序文」ではないかと私は思います。 「あんまり人に自慢できる趣味じゃないですが、ようするに軍事関係のことが好きなんですね。[…]しかし、肯定しているかというと、そうではなくて否定しているんですが、そういう矛盾が整理されないまま、ずーっとこの趣味を、もうかれこそ40年近くやってると、色々たまってくるんですよね」 この「矛盾」というのが興味深いところです。これは軍事関連の趣味を持つ人がかならずさいなまれる「矛盾」ではないでしょうか。 例えば当サイトは極めてイデオロギッシュな歌曲を紹介していて、事実私もそういった曲が好きなんですが、だからといってそこに表現されている思想を肯定しているのではないわけです。むしろこういった趣味を弾圧しかねないという意味では否定しているぐらいで。でも曲自体は凄く好きでよく聴く訳です。この「矛盾」。 私は以前からこういった「矛盾」を理屈で説明付けて、軍事関連の趣味に纏わる面倒な説明責任から解放されないかと考えてたんですが、なんか社会的に高く評価されている人が市販されている本でおおっぴらにこう語っているところをみると、そんな厄介な装置を持ち出す必要もないのかなと思ったりします。 勿論こういった言明も批判の対象となってるんで、やっぱり理屈を持ち出さなきゃいけないのかというところに落ち着いちゃうんですけど。 - ちなみに先に引用した序文、最後はこんな風にして終っています。 「ようするに、自然保護の問題をどうのこうのとか、少女の自立がどうのこうのとかね、そういうのは一切ヌキ!もう、とにかく!!」 最初読んだ時、思わず笑っちゃったんですが、この一文は宮崎氏の思想性というか、無思想性を正確にあらわしたような文章です。いうまでもなく、いい意味での「無思想性」。 こういった「無思想性」は基本的に非難のの的になるんですが、これを肯定的に言語化することで「趣味」の擁護が果たされるような予感が私にはあります。ただの予感なんで何もこれ以上いうことはありませんが。要は自身も感じていた「矛盾」を社会的に評価された人物の中にも見出してただ喜んだというちゃちな話。 - (以下どうでもいい妄言。「少女」ばっかり出している点でフェミニストの連中に批判されるからって画面から「少女」をいなくさせちゃうのはどうかと思うな。全作の「ハウルの動く城」だって、全体の物語構成がわかりにくいっていうのもあるけど、やっぱり画面に「少女」がいないとどうもノリがわるいというか、エネルギーに欠けるというか画竜点睛を欠くっていう感じ。別に「少女」だっていいじゃないかと思うんですけど。もうねフェミとかの連中はね、「 - |
2666年3月11日 武装親衛隊のものも?ラトビアの軍歌 |
| 第二次大戦のラトビア軍歌を掲載しているページを見付けたので紹介します。こちら。本当のところどうかわかりませんが、武装親衛隊関連の歌も含まれているとの情報もあります。(武装親衛隊第19師団はラトビア人により構成)なおリンク先は英語のサイトなんですが、残念ながら英訳はありません。 ラトビアという国は微妙な位置にあります。ソ連には併合されたので嫌露感情は強いようですが、対独感情はどうなのでしょうか。敵の敵は味方とはいっても、ゲルマン系でもなく北欧系でもないラトビア人というのはナチの人種観からすれば微妙な存在であった筈です。ナチ軍政下にあった時も、再度ソ連に支配されるぐらいならドイツの下でやっていこうと武装親衛隊に若者が志願したのでしょうか。 - |
2666年3月9日 映画評「ソビエト侵攻〜バルバロッサ作戦1941〜」 |
| 一言。駄作。 いやなんというか、どうしようもない出来でして・・・去年ロシアでつくられた映画だそうですが、先ず題名に反して戦争映画じゃないです。DVDの表紙も こんなのですが、戦闘シーンは極少で基本的にソ連脱走兵とアメリカから訪問してた少女の逃避行。恋愛モノといった方がよいですね。ちなみになぜかロシア人とアメリカ人は英語を話しますが、ドイツ兵だけドイツ語しゃべります。謎。 - 少しある戦闘シーンですが、ここもドイツ軍関連の考証が皆無。なんか当時まだ存在していなかった突撃砲(?)みたいな兵器で攻めてきます。しかもその上ドイツ軍はソ連正規軍そっちのけで村落に進撃し民家を片っ端から戦車砲で破壊していきます。「キャー」と逃げ出すソ連の農民たち。ドイツ国防軍は夜盗の集団か何かですか?ディルレヴァンガーの部隊じゃあるまいし。 あと恒例のユダヤ人虐殺シーンもあるのですが、実行部隊はこれまたなぜか国防軍(らしき軍服を着てる人たち)。そして不可思議なことに指揮官だけアルゲマイネSSの軍服を着用。もうわけがわかりません。 - でこの映画、最後に逃避行を続けていたソ連脱走兵だけ殺されちゃうんですが、このシーンが滑稽の極み。途中ナチのトラックを盗むために親衛隊の制服を奪って着用し偽装したのはいいものの、数日後ソ連の味方に助けを求める際も着たまま。よほどナチの制服が気に入ったと見えます。しかし当然、ソ連兵からは敵だと判断されてあえなく射殺。射撃される直前、いっしょにいた少年がその制服じゃまずいと指摘しますが、気付くの遅せーよ、という話。 ここは悲劇のシーンなんでしょうが、笑うしかありません。ハーケンクロイツの腕章までご丁寧にはめてましたし。 - まあというわけで駄作。それ以外まとめにいうことなし。 - ・ソビエト侵攻 ~バルバロッサ作戦1941~ 駄作の詳細はこちらから。 |
2666年3月7日 MP3プレイヤー |
| 最近大人気のiPod。しかし以前から疑問だったのが、どうして今更mp3プレイヤーが流行るのかという事です。というのもmp3プレイヤーなんてだいぶ前から存在していましたし、電気街でなら海外製の怪しいプレイヤーを3000円ぐらいで買えたわけですから。 - そこでそんな疑問を周囲にぶつけてみたら、「それはヲタの非常識」とのことorz いわく、パソコンを介してCDをmp3に変換して、そこからパソコンに接続したプレイヤーに転送する、という一連の動作が一般人に浸透するのに時間が必要だった、と。 まあパソコンの利用というのが一般化したのはほんと最近ですからね。昔なんてパソコンいじってるとヲタ扱いされましたから。いやまあ実際ヲタだったんですけど。ましてそれを使って音楽ファイルを変換するなどといったら・・・ということでしょうか。 昔、mp3に変換する為に使うソフトといったら「CD2WAV」とか「午後のこーだ」みたいなやたらヲタっぽい絵柄のついたものばっかりでした。この辺に一般人との見えない壁があったのでしょうか。私なんかはいまだに愛用していますが。偉大なソフトをフリーで提供されていた製作者の方々、バンザイ。 - そんなわけで意外なところに一般人との間隔を発見させられたのでした。でも流石に「なぞじゃむ」や「璃樹無」、「らるちー」などは通じないだろうという認識はありましたけど、mp3変換に関連してこんなギャップを突きつけられるは予想外。順調に逸般人の道程を進んでいるということですか。 - |
2666年3月5日 原典探求 |
| ○HTML復帰 流行ものに引かれてブログを導入していましたが、どうも馴染めないので以前のHTML方式に戻しました。こっちの方が気侭で更新も楽なので便利です。ブログはどうもごちゃごちゃしてていけません。まあ雑然としていたのは私がブラグインを色々弄ったのが主要な原因ですが。ちゃんとした知識と技術があれば思いのままに構成できるのかも知れませんけど、厨房並のスキルしかない私には土台無理な話。 - ○七千万の時鐘! 最近手持ちのドイツ軍歌の音源で、訳してないのをチェックしてましたら歌詞自体が不明なものが結構ありました。その中で特に気になるのが「七千万の時鐘」と同じ旋律で、歌詞が微妙に違うもの。私の聴き取りだと冒頭が「Das deutsche Volk am Donaus Strand, das deutsche Volk am Rhein」(ドナウ河畔のドイツ民族、ライン河畔のドイツ民族)といった感じで、その後も「互いに手を取り合って」と続くの為どうもオーストリア併合関連の歌らしいです。これが歌詞の全容が不明な為邦訳不能。 現在ドイツより原典資料の取り寄せ中なので運がよければその中に歌詞があるかもしれません。今までingebに頼りきりでしたが、このサイトにも限界があるので第三帝国時代の軍歌方面をこれ以上発展させようとする場合、原典を漁っていく事になりそう。 - ○恐怖政治とフランス革命 あともうひとつ調査中なのは、フランス革命関連の歌曲。フランス革命は、民衆の支持を背景に公安委員会などを駆使して独裁制を敷いたロベスピエール(ロペスピエールではない)や、反革命勢力を徹底的に弾圧し「恐怖政治の大天使」と呼ばれたサン=ジュスト、従来の宗教を否定した「最高存在の祭典」など、なかなか「面白い」素材に満ちています。特にサン=ジュストは容姿端麗でかつ頭脳明晰、その上冷酷として知られ、第三帝国の某人物を彷彿とさせます。
先日入手したフランス革命の歌曲を集めたCDにはこの時代の音楽が新録として収録されており、なかなか興味深いです。ただウェブ上に歌詞情報がほとんどないので、これも原典を探していくことになりそうな感じ。今はこのCDにある「最高存在賛歌」の歌詞に特に興味があります。 - |