トップページイタリア軍歌

ファシスト党党歌
ジョヴィネッツァ(青春)

Giovinezza

分類:国民ファシスタ党祝勝賛歌(Inno triofale del Partito Nazionale Fascista)
発表:1924(歌詞)

作詞:サルヴァトル・ゴッタ(Salvator Gotta
作曲:ジュゼッペ・ブラン(Giuseppe Blanc

混声合唱 男声合唱 男声独唱+混声合唱 西語

 

1.
万歳 雄傑の民族よ、
万歳 不滅の祖国よ!
祖国の子らは生まれ変わった。
理想の下 忠誠は揺ぎ無い。
兵士らの武勇に
先駆者たちの徳、
そしてダンテの光景は、
今日 皆の心に輝くのだ。
(繰り返し)
1.
Salve o popole d'Eroi
Salve a patria immortale
Son rinati i figli tuoi
Con la f
è nell' ideale
Il valor dei tuon guerrieri,
La virt
ù dei pionieri
La vision dell' Atighieri
Oggi brilla in tutti i cuor.
Refrain:
(繰り返し)
若人よ、若人よ。
麗しき青春よ!
辛い人生の中でも
歌声は響き渡るのだ。

ペニト・ムッソリーニの為に、
いざ いざ 雄叫びだ!
素晴らしき祖国の為に、
いざ いざ 雄叫びだ!

Refrain:
Giovinezza, Giovinezza,
Primavera di bellezza
Della vita nell' asprezza
Il tuo canto squilla e va!

E per Benito Mussolini,
Eja eja alal
à.
E per la nostra Patria bella,
Eja eja alal
à.

2.
窮地のイタリアを、
我らイタリア人は復興した。
ムッソリーニが
復活を成し遂げたのだ!
明日の戦いの為、
労働の栄光の為、
平和と名誉の為に。
そして売国奴らを
のさばらせぬ為に。
(繰り返し)
2.
Dell' Italia nei confini
Son rifatti gli italiani;
Li ha rifatti Mussolini
Per la guerra di domani.
Per la gloria del lavora
Per la Pace e per l'alloro,
Per la gogna di coloro
Che la patria rinnegar.
Refrain:
3.
詩人に芸術家、
紳士に農夫みな、
イタリア人の誇りを胸に、
ムッソリーニへ忠誠を誓う。
もはや 出師も適わぬ、
旗を掲げることも能わぬ、
貧しい国ではないのだ。
このファシストが救った国は!
(繰り返し)
3.
I Poeti e gli artigiani
I signori e i contadini
Con orgoglio d'italiani
Giuran fede a Mussolini.
Non v'
è povero quartiere
Che non mandi le sue schiere
Che non spieghi le bandiere
Del fascismo redentor.
Refrain:

 

<備考>

[1.曲について]
 ムッソリーニ率いるファシスト党の党歌「ジョヴィネッツァ」です。日本語すれば、「青春」や「若人」といった感じでしょうか。

-

 この歌ははじめからファシスト向けの党歌ではありませんでした。

 原曲は1909年に発表された「別れの歌」(Commiato)という学生歌。作詞者はニノ・オクシリア(Nino Oxilia)。作曲者のジュゼッペ・ブランはのちファシズムの歌も量産しますが、この時点では政治的な意図を持っていたわけではありません。

 この「別れの歌」がのちになって、アルプス山岳兵の間で「スキーヤーの歌」(Inno degli skiatori)として替え歌にされ、ついで第一次世界大戦では「突撃隊の歌」(Inno degli Arditi)の歌へと替え歌にされました。

-

 突撃隊とはイタリア王国軍の精鋭部隊であり、戦後その隊員の多くがファシスト党に入党しました。ファシスト党でこのブランの曲が歌われたのがこれがきっかけです。

 1919年、マルチェロ・マンニ(Marcello Manni)がファシスト党にふさわしい歌詞に書き換え、1922年のローマ進軍では彼の歌詞になる歌がファシストの歌として歌われることになりました。

 1924年、サルヴァトル・ゴッタが政権獲得を受けて新たに詩を作成、これが上掲の歌詞です。1926年には、正式にファシスト党の党歌として認められます。

-

 このように数多の変遷を経た歌詞ですが、「若人よ、若人よ」で始まる「繰り返し」部分は最初から最後まで手を加えられることなく、オクシリアの原詩のままでした。

-

 なおこの歌、日本ではイタリア語での歌唱にくわえ、邦訳詩による歌唱を録音したレコードが戦前に「ファシストの歌」という題で発売されていました。

 今日では残念ながらCDでの復刻はされてはいませんが、戦後のある時期まではレコードとして流通していたようです。レコードを収集されている方は探してみてもいいかもしれません。なお掲示板でTOMMY-T様に戴いた情報を掲載しておきますので参考にしてください。

曲名:ジオヴィネッツァ ファシストの歌
作詞:「ロモロマシ」、演奏:東京消防庁音楽隊、合唱:コーロ・オクターボ
有真堂マスプレス社発売 アテネレコード製作

歌詞

1.
ああ英雄(ますらお)の国民(たみ)
ああ不滅の祖国(くに)
甦える同胞(はらから)理想に血湧きて
武士(もののふ)のいさおし先駆者(さきがけ)の功績(てがら)
ダンテのあの夢心に光る

若人(わこうど)若人(わこうど)
美し(うるわし)青春
人生(よ)に荒波(なみ)超えて
翔(かける)汝(な)が歌!!
(以上2回繰り返し)

2.
イタリアの土に
新しき民(たみ)生き
仰ぐムッソリーニ
明日の戦士よ
勤労の讃歌平和と栄光
祖国(そこく)に仇なす敵(もの)にみせしめ

3.
詩人も工匠も
貴人も農夫も
誓いは固し
我等がムッソリーニ
至らぬ隈なく戦士を送りて
靡くよ高くファシズムの救世旗(はた)

 情報をご提供いただいたTOMMY-T様には記して感謝いたします。

-

 また上記以外にも「ジョヴィネッツァ」の訳があったとの情報をキングカ−ロアルマ−ト様にいただいたので、以下に転記します。

ファシストの歌 イタリヤ国民歌

起てよ若人 奮い立ていざ
我らの行く手をさえぎるものなし
今こそ日ごろの力を示さん
黒シャツ、黒シャツ、われらが同志
祖国の自由を守護れよ同志
進めや黒シャツ われらが同志

(昭和14年発行の軍歌集より)

 転記を快諾して戴いたキングカ−ロアルマ−ト様、ありがとうございます。

-

 そのほか、この曲には日本語以外にもドイツ語により歌唱した「ヒトラーに従う者たち」(Hitlerleute)というものもあります。当サイト内に音源・対訳つきの紹介ページがあるので、関心のある方はご覧ください。

-

<参考関連文献>
戦士の革命・生産者の国家―イタリア・ファシズム(ファシズム研究会著、1985年)
包括的なファシスト・イタリアの研究書。最後の付録にジョヴィネッツァの党歌以前のバージョンの訳が楽譜つきで掲載されています。

ファシストを演じた人びと(田之倉 稔著、1990年)
こちらには、流行歌から如何にして党歌になったかという経緯について、より詳しい情報あり。元の流行歌の訳もあります。

-

[2.訳について]
 イタリア語の能力が乏しいにも関わらず(学習暦数週間)、つくってしまって甚だ心もとないです。検索すると、これを書いてる時点では訳が見つからないので、ウェブ上では初出かも知れません。今後の踏み台になれば幸いです。

 以下に訳注を二つほど。

・「Atighieri」・・・ダンテのことですね。ダンテ・アリギエーリ。『神曲』でもご覧になればわかるとおり、ダンテは分裂して陰謀蔓延る祖国イタリアの状態を嘆くこと頻りで、愛国的な文章をいくつか残しています。

Ahi serva Italia, di dolore ostello,
nave sanza nocchiere in gran tempesta,
non donna di provincie, ma bordello!

嗟呼!奴隷となりしイタリアよ、
汝は嘆きの棲家、荒天に水手なき舟ぞ。
万国の女王は昔、今や売春宿となり果てぬ。
(『神曲』「煉獄第6歌」より)

・「Eja eja alalà」・・・ファシスト体制下の勝鬨の声。「ジーク・ハイル」みたいなものでしょうか。辞書によっては「エイエイオー」って書いてあったりします。(笑)これだとあんまりなので上の和訳では意訳しました。

-

 最後に蛇足ですが、イタリア語歌詞の読み方について。基本的にローマ字読みで問題ありません。ドイツ語も相当ローマ字読みに近いですけれども、それ以上です。なので、日本人には馴染みの薄いイタリア語ですが、仮名書きは付けていません。というより、私の能力では無理なので、ご寛恕ください。

-

[3.音源情報]
 現在確認済みなのは5つのみ。

mp3-1(混声合唱)・・・たぶん一番豪華な音源。
mp3-2(男声合唱)・・・もっとも流布している音源です。
mp3-3(男声独唱+混声合唱)・・・熱狂的な歌唱。飛んでます。

 戦後録音は今のところ確認していません。戦前録音の復刻CDとしては以下のようなものがあります。リンク先に試聴もあり。英国の輸入CDだそうですけど、こんなのが一般の流通で流れてるんですね・・・

Giovinezza: Canzoni, Inni E Marce Del Ventennio Fascista
Giovinezza: Canzoni, Inni E
Marce Del Ventennio Fascista
1.Giovinezza
2.Balilla
3.Sagra Di Giarabub
4.Vincere!
5.Ciao Biondina
6.O Giovani Ardenti
7.Marcia Reale
8.Inno a Roma
9.Inno Ufficiale del Giovani Fascisti
10.Caro Papa'
11.Faccetta Nera
12.Battaglioni "M"
13.Adua
14.Noi Tireremo Diritto

-

 また、以下のようなスペイン語による替え歌が存在します。

VOLUNTARIOS DE LA DIVISIÓN AZUL
(
青師団義勇兵の歌)

1.
Voluntario que en la estepa
sangre ibera verterás,
en homenaje a tu muerte
blanco sudario tendrás.
Falangista, en el combate
acrecienta tu ideal:
la bandera roja y negra
y la gualda nacional.
Refrain

Refrain:
Voluntario, falangista,
que en empresa de destino universal
en tu puesto de servicio
a España engrandecerás,
en tu puesto de servicio
a España engrandecerás

2.
Nada nos importa el frío,
teniendo la sangre ardiente;
si se nos hiela el fusil,
el machete es suficiente.
No hace falta la trinchera
al que lucha en la batalla
con el pecho al descubierto
y gritando ¡Arriba España!
Refrain

3.
Cuando entramos en combate,
lo hacemos con celo y brío,
forjando a golpes de sangre
nuestra fama de bravíos.
Para que el mundo se entere
de que el infante español
sabe morir en la nieve
lo mismo que cara sol.

A la muerte, a la muerte,
con la División Azul te lanzarás,
portando sobre tu pecho
las cinco flechas en haz,
portando sobre tu pecho
las cinco flechas en haz.

-

[4.更新情報]
皇紀2665年:5月17日更新、同19日追補、11月29日追補
皇紀2666年:1月2日追補、同11日追補及訳微修正

皇紀2665年5月17日更新、2666年1月11日追補

 

「イタリア軍歌」に戻る

「西洋軍歌蒐集館」玄関に戻る