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エルサレム
Jerusalem
1916

作詩:ウィリアム・ブレイク(William Blake)
作曲:チャールズ・H・H・ペリー(Charles Hubert Hastings Parry)

 

音源:外部リンク.

古へ主の御子や 歩みし、
エゲレスの青き山脈。
主の子羊や 見霽(みはる)かし、
この朗らの牧草地。
聖の貌(かんばせ)や 輝きし、
我らが雲湧ける崗に。
千年王国(エルサレム)や築かれし、
此の鬱塞の禍城(まがき)に。
And did those feet in ancient time
Walk upon England's mountains green?
And was the Holy Lamb of God
On England's pleasant pastures seen?
And did the countenance divine
Shine forth upon our clouded hills?
And was Jerusalem builded here
Among these dark satanic mills?
燃ゆる黄金(くがね)の弓を、
大き望の箭鏃(やじり)を我に!
我に鎗を、おお雲擾よ失せよ!
我に焔の戦駟(いくさぐるま)を!
内なる戦さは已まず、
劔は鞘に収めじ。
エゲレスの緑深き名勝に、
千年王国を築くまでは!
Bring me my bow of burning gold!
Bring me my arrows of desire!
Bring me my spear! O clouds unfold!
Bring me my chariot of fire!
I will not cease from mental fight
Nor shall my sword sleep in my hand
Till we have built Jerusalem
In England's green and pleasant land.

 

<備考>

[1.曲について]
 英国の愛国歌、「エルサレム」です。

 作詞者はかのウィリアム・ブレイク。「虎」が有名ですね。本来は「And did those feet in ancient time」が題だったようです。歌詞は、若き日のキリストが英国を訪れたという(荒唐無稽な)伝説に基づいたものです。1番ではその伝説について述べ、2番では英国に千年王国の都・エルサレムを築こうという愛国的な心情を述べています。

 訳ではエルサレムを千年王国と書いてルビで「エルサレム」としていますが、エルサレムは正確には千年王国の都のことです。千年王国とは最後の審判のあと、キリストが君臨するといわれた国をいいます。ナチが「千年王国」(ドイツ語だと千年帝国とも訳せる)といった、元ネタはこれです。

 ブレイクは18世紀後半から19世紀初頭の人物ですが、曲がつけられたのは1916年。第一次世界大戦中です。

 なおこの曲は英国国民党や、英国婦人会などの組織の団体歌に採用されているそうです。

参考関連文献:
ウィリアム・ブレイク詩集

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[2.訳について]
 訳では言葉でいろいろと遊んでみました。

those feet
Holy Lamb of God
countenance divine

 これらは全てキリストのことです。

these dark satanic mills

 この一文は解釈がわかれているそうです。millは本来工場だとか風車とかいう意味ですが、ここでは違います。

 一つの解釈としては、「ストーンヘンジ」を指しているというもの。ブレイクにはかの巨石群がsatanicに見えたということです。別の解釈としては皮肉をこめたというもので、煩雑化したキリスト教会のことやオックス・ブリッジの大学組織を揶揄している、というものです。

 私としては元の英語を利用して、「鬱塞の禍城」と訳しました。「禍城」(まがき)は「籬」と「禍々しい建造物」をかけた私の新造語です。satanic millsに対応します。

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[3.音源情報]
 こちらyoutube

 音源収録CDとしては以下のものなど。試聴もあります。

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ザ・ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス(国内盤)

13番目に「イェルサレム」。全14曲。愛国歌多数。

皇紀2665年8月15日更新

 

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