トップページ国防軍関連曲

戦車はアフリカを驀進す
Panzer rollen in Afrika vor

別題:アフリカ軍団の歌(DAK-Lied)
分類:行進歌(Marschlied)
発表:1941

作詞:エドワルト・ホーマン(Edwald Hohmann)
作曲:ノルベルト・シュルツェ(Norbert Schultze)

[訳文・解説] [原典・楽譜]

 

音源

mp3 mp3
1.
シェルテ、マース、ラインを越えて、
戦車部隊はフランスに乗り込んだ。
黒服を纏った総統の軽騎兵は、
斯くとフランスを蹂躙したのだ。
(繰り返し)
1.
Über die Scheldte die Maas und den Rhein
Stie
ßen die Panzer nach Frankreich hinein
Husaren des F
ührers im schwarzen Gewand
So haben sie Frankreich im Sturm
überrannt.
Kehrreim.
(繰り返し)
鉄轍は戛々(かつかつ)と進み、
発動機は鳴り響きて、
戦車はアフリカを驀進す!
Kehrreim:
Es rasselten die Ketten
Es dr
öhnt der Motor,
|: Panzer rollen in Afrika vor! :|
アフリカの地に日輪は暑く照り、
戦車の機関はうなりをあげる。
ドイツの戦車は炎熱のもと
英国を討たんと戦うのだ!
Heiß über Afrikas Boden die Sonne glüht,
Unsere Panzermotoren singen ihr Lied!
Deutsche Panzer im Sonnenbrand,
Stehen zur Schlacht gegen Engeland!
鉄轍は戛々と進み、
発動機は鳴り響きて、
戦車はアフリカを驀進す!
Es rasselten die Ketten
Es dr
öhnt der Motor!
Panzer rollen in Afrika vor!
2.
英兵よ、総統の戦車に注意せよ!
戦車は諸君らの殲滅を狙っているのだ。
我らは死も悪魔も恐れずに、
英国の驕慢を打ち砕く!
(繰り返し)
2.
Panzer des F
ührers ihr Briten habt acht!
Sie sind zu Eurer Vernichtung erdacht
Sie f
ürchten vor Tod und vor Teufel sich nicht
An ihnen das britische Hochmut zerbricht
Kehrreim.

 

<備考>

[1.曲について]
 ロンメル率いるアフリカ軍団の歌として、ドイツ軍歌の中でも屈指の知名度を誇る曲です。

-

 通行人A様からのご指摘で私も気づいたのですが、この軍歌は1番と2番しかありません。中間部分はたいへん長い「繰り返し」部分となっています。音源のふたつ目(mp3)はこの歌詞を忠実に歌い上げたものです。

 歌詞の1番では、ロンメルがかつて活躍したフランス戦線を回顧し、2番では、目下のアフリカ戦線における対イギリス戦の描写をしています。

-

 作詞者としてエドワルト・ホーマンという人物をあげておきましたが、資料によっては「無名の兵士」とされています。

<関連ページ>
善行賞のバッジのもとに フランス外人部隊における替え歌。

<参考関連文献>
北アフリカ戦線 欧州戦史シリーズ (Vol.5)

-

[2.訳について]
 有名な曲ですから、注釈も多めに付けておきましょう。というより、今回の場合、訳詩よりもこっちの方が重要だったり。

 1番の「die Scheldte」とは川の名前みたいです。北フランスから、ベルギー、オランダを経て北海に注ぐ全長350キロの川。マース川やラインに比べればマイナーですが、当時は有名だったんでしょうか。

 3番ですが、

Panzer des Führers ihr Briten habt acht
Sie sind zu Eurer Vernichtung erdacht
Sie f
ürchten vor Tod und vor Teufel sich nicht
An ihnen das britische Hochmut zerbricht

 ここは邦訳でも混乱のあるところです。先ず注意しなければならないのは、この曲では「Panzer」は一貫して複数として扱われている事です。「Panzer rollen in Afrika vor」のように。この単語は単複同形なので分かりづらいかも知れませんが。

 さてそうしてみると、一行目の主語が「Panzer des Führers」ではないのは明らかですね。動詞が「habt」ですから。では「ihr Briten」か。そうとも取れるのですが、ここは次の文との関連を考慮して命令形と考え、「ihr Briten」は呼格と考えた方が適切でしょう。直訳すれば「君たち、英国人よ」。

 2行目以下は以上の事を考慮すればすっきりします。つまり、「Sie」「ihnen」はすべて「Panzer」の代名詞、「Eurer」は「ihr Briten」の事だと理解できるわけです。例えば2行目を直訳すれば「戦車は諸君らの殲滅を考えている」となります。「戦車」とはいうまでもなく、ドイツ軍の戦車です。私の訳では、「戦車」を連発すると野暮ったいので、適宜別の言葉に言い換えています。

 ちなみに最終行の「Hochmut」を「Weltreich」としている例がしばしばみられますが、音源から前者だと判断できます。戦前資料の根拠もあります。

-

[3.音源情報]
 現代確認しているのは以下のふたつ。

 ・mp3。2番のみ。
 ・
mp3。歌詞全てを歌ったもの。

 なお音源についてはSIEG様に情報を戴きました、ありがとうございます。

2005717日更新
2009520日追補

 

[訳文・解説] [原典・楽譜]

「国防軍関連曲」に戻る

「西洋軍歌蒐集館」玄関に戻る