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鬱払いのワルツを戴いて
Unter dem Grillenbanner
1908

作曲:ヴィルヘルム・リンデマン(Wilhelm Lindemann)

音源:アーカイヴ(整理番号002)

 

<備考>

[1.曲について]
 ヴィルヘルム・リンデマン(1882-1941)によって1908[1]に作曲された行進曲です。

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 日本では昔から「はためく軍旗の下に」という題名で知られていましたが、これについては次のような異説があります。

 異説その一。

 これは、「Grille」には「コオロギ」という意味があるので、「Unter dem Grillenbanner」を「コオロギの紋章を象った旗の下に」と解するという説です。「Grille」に「はためく」という意味は本来ない為、こちらの方が原題を尊重した邦訳になります。

 ただし、コオロギを象った旗が存在したかどうかは不明です。

 異説その二。

 この行進曲はヨハン・シュトラウスII世のワルツ「Grillenbanner」から旋律を借用しているといいます[2]。そしてそのシュトラウスのワルツの「Grillenbanner」には、「憂鬱を払うもの」という意味があるようです[3]

 更にリンデマンが民間の音楽家であった事も考慮すれば、「はためく軍旗」というよりも、「憂鬱を払うもの」の方が邦訳に相応しいのではないか・・・これが異説その二です。

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 ここでは、異説その二を取った邦訳を載せておきます。この場合、「Unter」は「かのシュトラウスのワルツ〈グリレンバナー〉を戴いて」という意味にでもなるんでしょうか。

 「鬱払い」は別に何かいい言葉がないかと思って、類語辞典を漁ったりしたのですけども、「光霽」とか「豁然」とか、漢字自体があまりはればれしくないのでそのまま「鬱払い」にしました。これだけだとよくわからないので、シュトラウスの原曲を意識して最終的に「鬱払いのワルツを戴いて」に決定。「はためく軍旗の下に」から比べてだいぶ変ったタイトルになりましたが、どんなものでしょうか。

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 この解説にあたっては、通行人A様より戴いた多大な情報に依拠いたしました。ありがとうございます。

<脚注>
[1]
http://notendatenbank.net/detail.php?kat=2&artnr=9733250.
[2]
双頭の鷲の旗の下に/ドイツ名行進曲集(ポリドール、1991)、付属解説書、2頁。
[3] http://web21.ipx20292.ipxserver.de/ralph/dx/kultaust/Kulturaustausch.pdf, S.32. なお、「Banner」には「旗」以外に「霊を払う者」という意味もある。

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[2.訳について]

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[3.音源情報]
 行進曲アーカイヴ002番が音源です。

2009530日更新

 

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