西洋軍歌蒐集館軍歌CDレビュー

歌謡(うた)で辿る昭和の痕跡(あと) 軍歌・戦時歌謡大全集1 明治・大正の軍歌

軍歌・戦時歌謡大全集1 明治・大正の軍歌
販売:コロムビア、1995年
総合評価:★★★★
音源評価:★★★★
希少性:★★★
〈曲目〉

1. 維新マーチ~宮さん宮さん(コロムビア男声合唱団)
2.
抜刀隊 (陸軍戸山学校軍楽隊)
3.
皇国の守 (コロムビア男声合唱団)
4.
道は六百八十里 (陸軍戸山学校軍楽隊)
5.
敵は幾万 (納所弁次郎)
6.
月下の陣 (陸軍戸山学校軍楽隊)
7. あなうれし(凱旋)
(コロムビア合唱団)
8.
婦人従軍歌 (陸軍戸山学校軍楽隊)
9. 勇敢なる水兵 (
陸軍戸山学校軍楽隊)
10.
雪の進軍 (陸軍戸山学校軍楽隊)
11.
如何に狂風 (帝国海軍軍楽隊)

12. 軍艦行進曲 (納所文子)
13. 艦船勤務
(大映男声合唱団)
14.
敷島艦行進曲 (帝国海軍軍楽隊)
15.
軍人勅諭 (帝国海軍軍楽隊)
16.
日本陸軍 (陸軍戸山学校軍楽隊)
17.
日本海海戦 (帝国海軍軍楽隊)
18.
橘中佐 (陸軍戸山学校軍楽隊)
19.
戦友 (陸軍戸山学校軍楽隊)
20.
歩兵の本領 (大映男声合唱団)
21.
江田島健児の歌(大映男声合唱団)

〈レビュー〉

 戦後50周年記念に一斉に出された「~大全集」シリーズの一つ。特にこのコロムビアから出されたものはばら売りで手軽に買え、かつ質も高いので優良です。

 さて、このCDは明治・大正の軍歌を集めたものです。明治の軍歌といいますと、昭和のそれに比べて優れている、質がいいなどという意見があります。しかし明治の軍歌が総じて優れているわけではなくて、単に昭和と違って、何でもかんでも録音され残っておらず、要するに時間の試練を経ているために、優秀なものが結果的に残った、というのが実情です。

 とはいえ、ここに収録されているのは、まさにその時間の試練を経た、「明治の軍歌の中でも優秀なものたち」です。それ故、歴史的にみても価値があり、軍歌としてもまた優れている、という評価が下せるのです。

 では具体的にみましょう。特に注記することもなく、ほとんど一級の録音ばかり。ほとんどが陸海の軍楽隊の録音であり「まさに軍歌」です。敢えてこれと挙げるのも難しいぐらい、良いものばかり。戦後録音も「男声合唱団」のものであり、下手な編曲もなく安心して聴けます。

 ですので、以下では問題のあるものだけ述べておきましょう。それは「敵は幾万」「軍艦行進曲」の2つ。この2曲はおよそ軍歌らしさとはかけ離れた代物。他の優良な音源で聴く事をお奨めします。

 しかし問題はこの2つだけです。勿論、戦前録音は特有のノイズが入りますが、これはすぐに気にならなくなりますので、問題ありません。戦前録音メインの軍歌CDとしては白眉のものです。おすすめ。

皇紀2665年7月17日amazon.co.jpに投稿

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