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決戦訓
皇紀2665年11月23日更新

 

はじめに

 大東亜戦争の末期、沖縄戦が始まって直ぐの頃に本土決戦に備えて陸軍が配布したのがこの「決戦訓」です。支那事変に際して軍紀粛正のため配布された「戦陣訓」は有名ですが、こちらはあまり知られていないようです。

 「戦陣訓」は「生きて虜囚の辱をうけず」という文言からしばしば批判の対象になりますが、この「決戦訓」はそれを遥かに超える壮絶な内容となっています。例えば、

 四、皇軍将兵は体当り精神に徹すべし。
 悠久の大義に生くるは皇国武人の伝統なり。
 挙軍体当り精神に徹し、必死敢闘、皇土を侵犯する者悉く之を殺戮し、一人の生還無からしむべし。

 もう滅茶苦茶ですね。体当たり。下に掲載した文章もほとんど精神論で、死んでも魂となって国を守れみたいな事を述べています。

 このなかなか興味深い史料もあまり人目に触れて来なかったみたいなのでここに掲載します。

 

陸訓第二号

本訓ヲ皇土決戦ニ於ケル将兵ノ訓トスベシ
昭和二十年四月八日

陸軍大臣 阿南惟幾

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決  戦  訓

仇敵撃滅の神機に望み、特に皇軍将兵に訓ふる所左の如し。

 一、皇軍将兵は神勅を奉戴し、愈々聖諭の遵守に邁進すべし。
 聖諭の遵守は皇国軍人の生命なり。
 神州不滅の信念に徹し、日夜聖諭を奉誦して之が服行に精魂を尽くすべし。必勝の根基茲に存す。

 二、皇軍将兵は皇土を死守すべし。
 皇土は天皇在しまし、神霊鎮まり給ふの地なり。
 誓つて外夷の侵襲を撃攘し、斃るるも尚魂魄を留めて之を守護すべし。

 三、皇軍将兵は待つ有るを恃むべし。
 備有る者は必ず勝つ。
 必死の訓練を積み、不抜の城塁を築き、闘魂勃々、以て滅敵必勝の備を完うすべし。

 四、皇軍将兵は体当り精神に徹すべし。
 悠久の大義に生くるは皇国武人の伝統なり。
 挙軍体当り精神に徹し、必死敢闘、皇土を侵犯する者悉く之を殺戮し、一人の生還無からしむべし。

 五、皇軍将兵は一億戦友の先駆たるべし。
 一億同胞は総て是皇国護持の戦友なり。
 至厳なる軍紀の下、戦友の情誼に生き、皇軍の真姿を顕現して率先護国の大任を完うすべし。

右の五訓、皇軍将兵は須く之を恪守し、速かに仇敵を撃滅して、宸襟を安んじ奉るべし。

註:仮名遣い、平仮名と片仮名の使い分けは当時のまま。ただし漢字は新字体に改めた。

 

参考

 まだ高度経済成長だとか、或いは日本型経営がたたえられていた時には、「ビジネスの参考」と称して「作戦要務令」だとか「戦陣訓」がビジネス書として売れてた時代があったですよね。信じられませんが。

「作戦要務令」の新しい読み方―現場ビジネスマンの行動マニュアル精髄

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 今もそんな名前の本がありますけど、さすがに陸軍の史料ではなくて、『孫子』や『五輪書』を載せているみたいです。でもこれ、「戦陣訓」って意味を知ってる世代を狙って作ってんだろうなあ・・・

勝つためのビジネス「戦陣訓」―スピーチ実例つき
ビジネスに活かす古典の知恵―知っておきたい“心の戦陣訓”
幹部必勝の戦陣訓

 軍歌では「戦陣訓の歌」なんてのがありますけど(こちらのCD)、さすがに「決戦訓の歌」はないようで。

 

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